こんにちは、なみです。
今回は、インデックス投資の有望な投資先と考えられる米国株に対して、現在どのような投資指標があるのかについて米国株の3大指数を整理した上で、私が最も有望な投資先として、S&P500インデックスファンドを選択した理由について述べたいと思います。
インデックスファンドを始めようと思いながら、どこを投資先としようか悩まれている投資初心者の方にとって、参考になれば幸いです。
NYダウ
まずはニュースなどでもおなじみNYダウです。ダウ工業株30種平均、ダウ平均、ニューヨークダウ、ニューヨーク平均株価とも呼ばれています。
アメリカの新聞であるウォールストリート・ジャーナルの発行元であるダウ・ジョーンズ社が発表する、工業株30銘柄を対象とした「平均株価」指数です。株価平均委員会というもののメンバーによって、組み入れる30銘柄の見直しが行われており、企業の評判、成長の持続性、投資家の関心などが総合的に評価して決定されています。
2020年9月時点の構成銘柄は以下の通りで、ほとんど皆さんご存じの超有名企業ばかりです。
(順番はアルファベット順、株価は2020年9月27日時点のもの)
1.アップル コンピュータ 112.28ドル
2.アムジェン 医薬品 243.82ドル
3.アメリカン・エキスプレス 金融 96.26ドル
4.ボーイング 航空機 156.03ドル
5.キャタピラー 重機 145.91ドル
6.セールスフォース・ドットコム ソフトウェア 242.74ドル
7.シスコシステムズ 情報・通信業 38.45ドル
8.シェブロン 石油 71.83ドル
9.ウォルト・ディズニー・カンパニー 娯楽・メディア 124.00ドル
10.ダウ 化学 46.04ドル
11.ゴールドマン・サックス 金融 194.95ドル
12.ホームデポ 小売業 268.55ドル
13.ハネウェル・インターナショナル 機械・精密機器 161.49ドル
14.アイ・ビー・エム コンピューター 118.95ドル
15.インテル 半導体 49.94ドル
16.ジョンソン・エンド・ジョンソン 医薬品 145.66ドル
17.JPモルガン・チェース 金融 93.47ドル
18.ザ コカ・コーラ カンパニー 飲料 48.72ドル
19.マクドナルド 外食 218.18ドル
20.スリーエム 化学 160.27ドル
21.メルク 医薬品 82.93ドル
22.マイクロソフト ソフトウェア 207.82ドル
23.ナイキ その他製品 124.23ドル
24.プロクター・アンド・ギャンブル (P&G) 日用品 137.62ドル
25.トラベラーズ 保険 108.11ドル
26.ユナイテッド・ヘルス 保険 302.5ドル
27.ビザ その他金融 197.25ドル
28.ベライゾン・コミュニケーションズ 通信 59.39ドル
29.ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス 小売業 35.43ドル
30.ウォルマート・ストアーズ 小売業 137.27ドル
NYダウ指数は、この30銘柄の株価の単純平均なので、株価の高い銘柄ほど指数に与える影響が大きくなります。ちなみに、2020年9月27日時点の最高値は、ユナイテッド・ヘルスの302.5ドル、最安値は、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスの35.43ドルであり、寄与率に最大10倍近い差がある点に注意が必要です。
1884年からあった指標で、1928年に現在と同じ30銘柄となり、その後、時代に合わせた入れ替えが行われ、現在の30社に至っています。
NASDAQ総合指数、NASDAQ100
次は、NASDAQ総合指数とNASDAQ100について。
NASDAQ総合指数は、電子株式市場「NASDAQ」に上場している3000以上の銘柄に対し、時価総額加重平均で算出した指数です。これに対し、NASDAQ100は、金融会社を除く時価総額の上位100銘柄を対象に、時価総額加重平均で算出した指数です。
いずれも、今をときめくハイテク5社であるGAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)を含み、革新的な技術やサービスで世界を席巻するイノベーション企業で構成される点が大きな特徴で、ハイテクやネット関連業界の動向を窺う上での重要な指標とされています。
先日のコロナショックに対しては、NYダウやS&P500と比較して、NASDAQ100が最も影響が小さく、ショック後の回復も早かったことが確認されています。また、NYダウやS&P500との違いとして、米国以外で設立された会社も含まれますので、より世界全体の動向を示しているともいえます。
ただ一方で、業績変動の大きいIT関連企業の比率が高いため、NYダウやS&P500よりも値動きが激しい傾向があります。
S&P500
S&P 500は、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが算出している株価指数で、米国の代表的な500銘柄の株価を基に算出される、時価総額加重平均で算出された指数です。
S&P500の時価総額は約25.5兆ドルで、米国株式市場の80%を占めています。
ちなみに、S&Pはスタンダード&プアーズ社の略です。
1923年から始まり、組入銘柄の500社は、時価総額や流動性、浮動株の比率や、業績、業種などを考慮した組み換えが都度行われています。現在の組み込み銘柄の上位トップ10は以下の通りです。
1位 APPLE INC アメリカ テクノロジ・ハードウェア・機器 6.70%
2位 MICROSOFT CORP アメリカ ソフトウェア・サービス 5.70%
3位 AMAZON.COM INC アメリカ 小売 4.70%
4位 FACEBOOK INC-CLASS A アメリカ メディア・娯楽 2.30%
5位 ALPHABET INC-CL A アメリカ メディア・娯楽 1.60%
6位 ALPHABET INC-CL C アメリカ メディア・娯楽 1.60%
7位 BERKSHIRE HATHAWAY INC-CL B アメリカ 各種金融 1.40%
8位 JOHNSON & JOHNSON アメリカ 医薬品・バイオテクノ・ライフ 1.30%
9位 VISA INC-CLASS A SHARES アメリカ ソフトウェア・サービス 1.20%
10位 PROCTER & GAMBLE CO/THE アメリカ 家庭用品・パーソナル用品 1.10%
見事にGAFAMが上位ですね。ただ、全体に対する構成比率は約20%と、NASDAQ100(約40%)よりは低くなっています。
NYダウとの大きな違いは、NYダウの30銘柄に対して、S&P500は500銘柄であり、業績が健全な銘柄が幅広い業種でバランス良く組み込まれているため、米国株式市場全体の値動きを反映できているといえます。また、NYダウは株価の単純平均のため、市場全体の動きに対して、構成銘柄のうち株価の高い銘柄の影響が大きく出てしまう点が弱点といえます。
一方、NASDAQとの違いとしては、NASDAQ総合指数はNASDAQの全上場銘柄、NASDAQ100が金融会社を除く時価総額の上位100銘柄という、ある意味機械的な銘柄選定に基づく指数であるのに対し、S&P500は、企業の健全性や業種のバランスが加味されており、よりリスクを分散した指標となっています。
パフォーマンスとしては、NASDAQは劣るものの、NYダウと近いレベルにあるといえます。
NYダウとの違いとしては、過去60年の長期チャートは下図の通りとなっています。
この集計では、わずかにS&P500の方が優秀ということになりますね。ただ、直近20年で比較するとNYダウの方が逆転しています。
そのため、S&P500は、バランス重視であることにより、NASDAQほどの瞬発力はありませんが、米国株式市場に最もバランスよく投資でき、長期投資の指標として非常に優秀な指数といえます。
以上のことから、私はインデックスファンドの指標として、S&P500が最もバランスが良く、長期投資を行う上で最適と判断しました。そして、それを指標とする投信信託であり、信託手数料が現時点で最安の、「SBI・バンガード・S&P500インデックスファンド」購入し、積立投資を行っています。
まとめ
今回は、米国株の3大指数として、NYダウ、NASDAQ総合指数+NASDAQ100、S&P500を整理した上で、私がS&P500インデックスファンドを選択した理由について述べさせていただきました。
正直、コロナショックのダメージやその後の回復度合いを見ると、NASDAQ100も非常に魅力的ではあるのですが、もはや株価が上がりすぎて乗り遅れてる感があります。
NASDAQ100に連動する投資信託を一部組み込んでもいいのですが、S&P500にもGAFAMは組み込まれていますので、業種の分散や長期的な安定性を考慮すると、結局はS&P500にこつこつと投資するのがベストな選択ではないかと考え、今のポートフォリオとしています。
今回、自分なりの理解を深めるためにも3大指数について整理してみましたが、まだまだ知らないことも多くあり、新たな発見が沢山ありました。今後の投資活動に生かすとともに、引き続き色々と勉強していきたいと思います。
以上、皆さんの参考になればうれしいです。
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