こんにちは、なみです。
皆さんの中で、つみたてNISAや定期買い付けで投資信託やETFを毎月こつこつ購入されている方は多いかと思います。でも、その毎月って具体的に何日に設定されていますか?
資金に一番余裕のある給料日の直後であったり、月初めの1日など、人によって様々だと思います。私自身は給料が入り、クレジットカードなどの各種引き落としが一段落したあとの15日をつみたてNISAの購入日に設定しています。
ただ最近、この毎月の購入日によって有利不利はないのかと疑問に思うようになってきました。例えば皆が月末に株式を購入する傾向が強いとかによって市場の売買のバランスが月の中で崩れる傾向があったとすると、もし月の中で株価が最も値下がりする可能性が高い日に購入できれば、より高いパフォーマンスが期待できることになります。
そこで今回の記事では、5年以上の実績があり、つみたてNISAでも購入可能な投資信託である<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンドと<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドの国内、海外株式に投資する2銘柄を検討対象として、毎月何日に購入するのが最も有利なのかについて検証を行いました。
毎月の積立投資をするにあたり、購入日をいつにするの良いのかわからない!という投資初心者の皆さんや、現在何となく毎月積立で購入しているけど、購入日は今のままでいいのか疑問をもっておられる方にとって、参考にしていただける内容ですので、よろしければご覧ください。
結論
ニッセイTOPIXインデックスファンド(2015年5月~2021年4月)とニッセイ外国株式インデックスファンド(2014年1月~2021年4月)を購入対象として、毎月1日、10日、20日に1万円ずつ購入した場合の、最終評価額とトータルリターンは以下の通りとなりました。
なお、総投資額に対し、2021年4/23時点の評価額をパーセントで表現したものをトータルリターンとしました。
いずれも毎月1万円積立とし、ニッセイTOPIXインデックスファンドは6年間で72万円、ニッセイ外国株式インデックスファンドは7年ちょっとで88万円を投資したとすると、いずれも毎月1日 > 10日 > 20日の順にトータルリターンが大きくなりました。
トータルリターンの差は1%以下で、評価額の差は高々1万円なので、そこまで大きな差が出たわけではありませんが、別の投資対象・期間であっても毎月の積立購入タイミングが早いほどリターンが大きくなるという同じ結果になったのは意外でした。
この差が生じた原因は、今回検証に使用した2つのデータがいずれも右肩上がりであり、月初に購入する場合と比較して、月末に購入する場合は約1か月の機会損が生じたためと考えます。チャートが横ばいであったり、右肩下がりであれば異なる結果になると思いますが、そもそも投資対象としてふさわしくないですね。
では、この結論に至るまでの調査内容を順番にご紹介したいと思います。
投資対象のご紹介
まず、今回の検証に使用したニッセイ日経225インデックスファンドについて簡単にご紹介しておきます。
<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド
インデックス:TOPIX(東証株価指数)(配当込み) (東京証券取引所市場第一部に上場している内国普通株式全銘柄を対象とした時価総額加重型の株価指数)
資産総額:39,120百万円
信託報酬:0.154%以内
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
インデックス:MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース) (日本を除く主要先進国の株式により構成される指数) 全体の7割程度が米国株式への投資
資産総額:262,906百万円
信託報酬:0.1023%以内
基準価格の推移
上記2銘柄の基準価格は下図の通りです。
計算条件
以下の条件でパフォーマンスを算出しました。
①<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド
・検証期間は、2015年5月1日をスタートとし、2021年4月23日までとした。
・総投資額は720,000円として、毎月1日、毎月10日、毎月20日に1万円ずつ購入したと仮定した。
②<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
・検証期間は、2014年1月1日をスタートとし、2021年4月23日までとした。
・総投資額は880,000円として、毎月1日、毎月10日、毎月20日に1万円ずつ購入したと仮定した。
〇共通
・各日の基準価格は、その日の終値とした。
・総投資額に対し、2021年4月23日時点の評価額をパーセントで表現したものをトータルリターンとした。
評価額の推移
ニッセイTOPIXインデックスファンド
まず、ニッセイTOPIXインデックスファンドに、2015年5月から毎月3つのタイミングで1万円を投資したときの、評価額の推移は以下の通りとなりました。
すみません。グラフがほぼ重なってしまい、水準間の差がグラフからは読み取れません。
数字で整理すると下表の通りとなりました。
ニッセイTOPIXインデックスファンドでは、投資額72万円に対し、毎月1日、10日、20日に購入したいずれパターンでも最終評価額は約93万円、トータルリターンは129%前後となりました。
水準間の差という点では、毎月1日 > 毎月10日 > 毎月20日 の順にリターンが大きくなっており、できるだけ早いタイミングに購入する方が良いという結果になりました。
ニッセイ外国株式インデックスファンド
次に、ニッセイ外国株式インデックスファンドに、2014年1月から毎月3つのタイミングで1万円を投資したときの、評価額の推移は以下の通りとなりました。
こちらも①②ともグラフがほぼ重なってしまい、それぞれの差がグラフからは読み取れなかったため、数字で整理すると下表の通りとなりました。
ニッセイ外国株式インデックスファンドでは、投資額88万円に対し、毎月1日、10日、20日に購入したいずれパターンでも最終評価額は約142万円、トータルリターンは161%前後となり、リターンの面ではTOPIXインデックスよりも回収率が高くなりました。
ただ、水準間の差という点では、こちらも毎月1日 > 毎月10日 > 毎月20日 の順にリターンが大きくなっており、できるだけ早いタイミングに購入する方が良いという全く結果になりました。
まとめ
以上、5年以上の実績があり、つみたてNISAでも購入可能な投資信託である<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンドと<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドの国内、海外株式に投資する2銘柄を検討対象として、毎月何日に購入するのが最も有利なのかについて検証を行ってみました。
当初の想定では、5年以上の長期投資であれば、月の中程度の購入タイミングの違いであればリターンはほぼ横並びになるだろうと思っていました。今回の検証の結果、トータルリターンの差は1%以下で、評価額の差は高々1万円なので、確かにそこまで大きな差が出たわけではありません。ただ、別の投資対象・期間であっても毎月の積立購入タイミングが早いほどリターンが大きくなるという同じ結果になったのは意外でした。
この差が生じた原因は、今回検証に使用した2つのデータがいずれも右肩上がりであり、月初に購入する場合と比較して、月末に購入する場合は約1か月の機会損が生じたためで、その積み重ねで最終的な利回りが低くなったものと考えます。チャートが横ばいであったり、右肩下がりであれば異なる結果になると思いますが、そのような推移を描く可能性が高い投資商品はそもそも購入を避けるべきですね。
今回のような100万円であればこの程度の差になりましたが、例えば一桁多い1,000万円の投資であれば10万円の差が出るということですし、10年20年といった長期スパンでつみたてNISAなどの長期積立投資をしていくのであれば、さらに大きな差が出る可能性が高く、決して無視はできない違いになります。このことから、資金に余裕があるのであれば、毎月積立の購入タイミングはできるだけ早い方が良いようです。
私自身も、現在毎月15日につみたてNISA分の購入をしていましたが、今回の検証結果から、毎月1日に変更しようと思います。
以上、皆さんのご参考になれば幸いです。
*関連リンクです
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