バンガード社ETFのパフォーマンス対決 VT,VTI,VOO,VUG,VGT,VIG,VWO,VYM,VEA,VGKの10年トータルリターンを徹底比較!

なみ

こんにちは、なみです。

皆さん!米国株式ETF、買ってますか?

そんな米国株式ETFを販売している世界最大規模の資産運用会社バンガード社。インデックスファンドを世界で初めて個人投資家に提供した会社として知られています。2019年5月末時点の運用総資産額は5.4兆米ドル(約600兆円)。ブラックロックに次ぐ、世界2位の投資信託の販売者です。

創業者のジョン・ボーグルは、世界初の個人投資家向けのインデックスファンドを設定した人物であり、幅広く投資家に低コストで投資ができる機会を与えた人物として「インデックスファンドの父」と呼ばれています。

私は2021年11月現在、およそ700万円分の米国株式ETFを保有しています。また投資信託で400万円分くらいを米国株式を中心とした銘柄に投資しています。いずれもしっかり含み益を生み出してくれており、我が家の資産形成に大いに貢献してくれています。

そのうち、今回取り上げるバンガード社のETFはぜんぶあわせて600万円ほど。内訳は以下の通りです。

なみの保有するバンガード社のETF(2021年11月時点)

  • VUG 46口 約160万円
  • VYM 89口 約110万円
  • VOO(SBI・V・S&P500・インデックスファンド) 約300万円
  • VTI(SBI・V・全米株式・インデックスファンド) 約4万円

現状、どの銘柄もしっかり含み益を生み出しており、ありがたい限りなのですが、最近思うんです。バンガード社のETFって色々あるけど、結局どのETFが長期的にパフォーマンスがいいんだろう?って。もちろん個別の値動きを見れば何となくわかりますよ。でもそれを銘柄別に、さらにバンガード社のETF縛りで比較したデータってなかなかないんです。

そこで本記事では、バンガード社の株式ETFであるVT,VTI,VOO,VUG,VGT,VIG,VWO,VYM,VEA,VGKの計10銘柄を取り上げ、2011年11月から2021年11月までの約10年間のトータルリターンを比較してみました。

ちなみにそんなバンガードETF、SBI証券の2020年2月末時点の残高TOP10は、以下の通りです。

SBI証券で人気のバンガードETF(2020/2末の残高TOP10)

1位  VT  バンガード・トータル・ワールド・ストックETF

2位  VOO バンガード・S&P500 ETF

3位  VTI バンガード・トータル・ストック・マーケットETF

4位  VYM バンガード・米国高配当株式ETF

5位  VWO バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF

6位  BND バンガード・米国トータル債券市場ETF

7位  VGT バンガード 米国情報技術セクター ETF

8位  VEA バンガード・FTSE先進国市場(除く米国)ETF

9位  VGK バンガード FTSE ヨーロッパ ETF

10位 VIG バンガード 米国増配株式ETF

6位の債券ETFは安定感抜群ですが、パフォーマンス面では劣るのは間違いないので今回は除外しました。その代わり、米国の大型グロース株を投資対象とするETFであるVUGを入れ、バンガード社が誇るETF10銘柄を今回の検討対象としました。

各銘柄の特徴だけでなく、値動きや配当の時系列データ、最終的なトータルリターンまで、様々な切り口から比較していますので、

そろそろ投資信託だけでなく、米国株式ETFに挑戦にしてみようかな。

米国株式ETFに興味はあるんだけど、どの銘柄に投資したらいいのかわからない!

という投資初心者の皆さんにとって非常に参考になる内容かと思います。

この記事でわかること

  • バンガード社の米国株式ETF10銘柄の特徴
  • 10銘柄それぞれに10年間投資したときの元本と累積配当額の推移
  • 10銘柄の価格の変動度合い
  • 配当再投資あり、なし時のトータルリターン
  • 結局どれが一番儲かりそう?

また投資をするにあたっては、ETFの値上がりによる含み益を狙うのか、はたまた配当がたくさん欲しいのか、あまり価格変動はない方がいいのか、皆さんの理想とするパフォーマンスって人それぞれだと思うんです。

今回の検証結果を見ていただければ、バンガード社の株式ETFの各銘柄の投資対象や値動き、配当利回りなどの特徴が大まかに把握できると思います。そのため、どの投資すれば皆さんの求めるパフォーマンスが実現できそうか、イメージしていただけるかと思いますので、よろしければご覧ください。

目次

まずは10年のトータルリターンを比較

まず結論から。10年のトータルリターン比較からいきます。 2011年11月から2021年11月までの10年間における”再投資あり”でのトータルリターンは以下の通りとなりました。なお、計算簡略化のため、購入手数料や為替手数料、売却時に発生する税金は無視していますので、実際のリターンはもう少し低くなります。

やはりリターン面ではハイテク、グロース系が強く、VGTが702%で1位、VUGが517%で2位となりました。他のインデックスETFと比べると頭一つ抜けている感がありますね。 

続く3位はVTIで381%、僅差の4位がVOOで379%、さらに5位がVIGで315%。過去の検討結果と同様、S&P500指数に連動する大型株が中心のVOOや、米国の連続増配株に投資するVIGよりも小型株も含む米国株全体に投資するVTIがリターンの面で若干上回る結果となりました

下位グループは、全世界の株式を投資対象とするVTが245%、米国を除く先進国やヨーロッパを投資対象とするVEAが165%、VGKが159%、さらに中国株などを投資対象とするVWOが126%であることを考えると、相変わらず米国株式の強さが目立ちますね。高配当株ETFのVYMは255%と、VTより少し上あたりとなりました。

では、この結論に至るまでの検証結果を順にご紹介していきます。

銘柄紹介

まず、今回比較した10銘柄について簡単にご紹介します。

VT

正式名称:バンガード・トータル・ワールド・ストックETF 通称”オルカン”
インデックス:FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(米国を含む先進国および新興国約47ヵ国の大型・中型・小型株約8,000銘柄で構成される指数)→世界全体に投資します!
資産総額:239億ドル
経費率:0.08%
構成銘柄トップ5:
 1.アップル 2.85%
 2.マイクロソフト 2.71%
 3.アマゾン 1.98%
 4.メタ 1.10%
 5.アルファベット 0.97%

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VTI

正式名称:バンガード・トータル・ストック・マーケットETF
インデックス:CRSP USトータル・マーケット・インデックス(米国株式市場の投資可能銘柄のほぼ100%をカバーする指数)→アメリカ全体に投資します!
資産総額:2910億ドル
経費率:0.03%
構成銘柄トップ5:
 1.アップル 5.02%
 2.マイクロソフト 4.79%
 3.アマゾン 3.19%
 4.メタ 1.83%
 5.アルファベット 1.82%

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VOO

正式名称:バンガード・S&P500 ETF
インデックス:S&P500指数(米国で時価総額の大きい主要500社で構成する時価総額加重平均型の株価指数)→アメリカの大企業に投資します!
資産総額:2758億ドル
経費率:0.03%
構成銘柄トップ5:
 1.アップル 6.08%
 2.マイクロソフト 5.80%
 3.アマゾン 3.92%
 4.メタ 2.21%
 5.アルファベット 2.20%

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VUG

正式名称:バンガード・米国グロースETF
インデックス:CRSP US Large Cap Growth Index(1株あたり利益の将来の成長率、過去3年間の成長率、1株当たり売上の過去3年間の成長率、総資産に対する投資比率および、総資産利益率より算出される指数)→アメリカの大型成長企業に投資します!
資産総額:903億ドル
経費率:0.04%
構成銘柄トップ5:
 1.アップル 10.39%
 2.マイクロソフト 9.90%
 3.アマゾン 6.61%
 4.メタ 3.78%
 5.アルファベット 3.76%

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VGT

正式名称:バンガード 米国情報技術セクターETF
インデックス:MSCI USインベスタブル・マーケット・情報技術25/50インデックス(米国の情報技術セクターの大型株、中型株、小型株を網羅するインデックス)→アメリカのハイテク企業に投資します!
資産総額:550億ドル
経費率:0.1%
構成銘柄トップ5:
 1.アップル 19.78%
 2.マイクロソフト 16.90%
 3.エヌビディア 4.32%
 4.ビザ 2.95%
 5.マスターカード 2.58%

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VIG

正式名称:バンガード・米国増配株式ETF
インデックス:NASDAQ USディビデンド・アチーバーズ・セレクト・インデックス(10年以上連続して増配の実績を持つ米国普通株で構成される指数)→アメリカの着実に配当を出し続ける企業に投資します!
資産総額:665億$
経費率:0.06%
構成銘柄トップ5:
 1.マイクロソフト 4.52%
 2.JPモルガン 3.87%
 3.J&J 3.77%
 4.ユナイテッドヘルス 3.28%
 5.ビザ 3.19%

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VWO

正式名称:バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF
インデックス:FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックス(世界の新興諸国の大型株・中型株・小型株をカバーする指数)→世界の新興国に投資します!
資産総額:825億$
経費率:0.1%
構成銘柄トップ5:
 1.台湾積体電路製造 4.85%
 2.騰訊控股 4.51%
 3.アリババ 3.32%
 4.Meituan 1.56%
 5.台湾積体電路製造 1.51%

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VYM

正式名称:バンガード・米国高配当株式ETF
インデックス:FTSEハイディビデンド・イールド指数(平均以上の配当を出す普通株で構成される株価指数)→アメリカの高い配当を出す企業に投資します!
資産総額:407億ドル
経費率:0.06%
構成銘柄トップ5:
 1.JPモルガン 3.74%
 2.J&J 3.27%
 3.ホームデポ 2.69%
 4.P&G 2.62%
 5.バンクオブアメリカ 2.42%

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VEA

正式名称:バンガード・FTSE先進国市場(除く米国)ETF
インデックス:FTSE先進国オールキャップ(除く米国)インデックス(米国を除いた先進国株式市場の大・中・小型株をカバーする指数)→米国以外の先進国に投資します!
資産総額:1091億ドル
経費率:0.05%
構成銘柄トップ5:
 1.ネスレ 1.47%
 2.ASML 1.28%
 3.サムスン 1.23%
 4.ロシュ 1.08%
 5.トヨタ 0.95%

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VGK

正式名称:バンガード FTSE ヨーロッパETF
インデックス:FTSE欧州先進国オールキャップ・インデックス(欧州先進諸国の大型、中型、小型株で構成される指数)→ヨーロッパの先進国に投資します!
資産総額:223億ドル
経費率:0.08%
構成銘柄トップ5:
 1.ネスレ 2.77%
 2.ASML 2.41%
 3.ロシュ 2.09%
 4.アストラゼネカ 1.52%
 5.モエヘネシールイヴィトン 1.46%

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計算条件

以下の条件でパフォーマンスを算出しました。

・検証期間は、2011年11月をスタートとし、2021年11月までとした。

・2011年11月1日に1万ドルを一括投資したと仮定した。

・各月の基準価格は、その月の1日の終値とした。

・配当を再投資する場合、配当受け取り直後にその月の基準価格で全額を再投資したものとした(小数点以下の口数でも購入できるものとした)。

・配当に対し、日本で20.315%が課税されたものとし、残りを受取額とした(米国での現地税10%は確定申告ですべて取り戻したものと仮定)。

・購入手数料と為替手数料は無視した。

元本の推移

まず最初に投資した元本が10年間の間にどうなったのかを確認します。2011年11月に1万ドルを一括投資したときの、元本の推移は以下の通りとなりました。

元本については 、VGT >> VUG >> VTI ≒ VOO > VIG > VYM ≒ VT > VEA ≒ VGK > VWO の順になりました。

1位のVGTが7万ドルで抜けた存在ですね。2017年あたりから抜け出し、2位のVUGに対しても大きな差をつけています。VUGも5.2万ドルなので十分すごいです。3位4位はほぼ同率で3位がVTIの3.81万ドル、4位がVOOの3.79万ドルとなりました。

少し離れた5位はVIGで3.2万ドル。6位がVYMの2.6万ドル、7位がVTの2.5万ドルときています。以下、VEAが1.7万ドル、VGTが1.6万ドル、最下位がVWOの1.3万ドル。最下位のVWOでもちゃんとプラスになっている点には注目です。

累積配当金の推移

次に、保有するETFから配当金がどれだけ入ってくるのかを確認します。 2011年11月に1万ドルを一括投資したときの累積配当金の推移は以下の通りとなりました。

累積配当金は、VYM >> VGK > VEA > VIG > VT ≒ VTI ≒ VOO > VWO ≒ VGT > VUG の順となりました。

高配当株ETFであるVYMがその名の通り抜けた1位となり、以下VGK、VEAの順となりました。

インデックスETF系では、VIG,VT,VTI,VOOはほぼ団子です。いずれも配当の印象はないですが、そこそこもらえます。下位グループはVWO,VGT,VUGの順となり、やはりグロース株ETFは配当は期待できないですね。

価格変動率の比較

ETFの価格と配当も大事なんですけど、その銘柄の価格変動って気になりますよね。価格変動が大きすぎると上昇時はうれしいものである一方、下落時に精神的なストレスになってしまいます。ひどい場合には市場に向き合っていないときにも気になってしまい、日々の生活にも影響しかねません。

そのため、市場の成長に沿って価格上昇するのはいいのですが、日々の価格変動はできるだけ小さい銘柄の方が精神衛生上健全であり、銘柄として好ましいといえます

そこで今回の評価では、価格変動率という独自の指標を作ってみました。これはある月の評価額から、その前後2か月を含めた5か月移動平均の差をとったものを評価額の変動幅とし、それを5か月移動平均で割ってその月の変動率とします。さらに、毎月の変動率から標準偏差σを算出し、その3倍(3σ:ある事象が99.7%の確率で発生する範囲)を、その銘柄の変動率3σとしました。

価格変動率3σとは

 ①対象銘柄のある月の価格を中心に、前後2か月を含めた5か月の移動平均を算出

 ②対象銘柄のある月の価格から、①で算出した5か月移動平均を引いて価格の変動幅を算出

 ③②で算出した変動幅を①の移動平均で割り、100をかけて変動率(%)を算出

 ④毎月の変動率から標準偏差σを算出し、その3倍をその銘柄の変動率3σとする

ややこしいと思われる方はスルーしてください。要は、最後に出てきた変動率3σが小さいほど日々の値動きが安定していて、気持ちに優しい銘柄ってことです。

今回の10銘柄それぞれで算出した変動率3σは以下の通りとなりました。
なお変動率3σが小さいほど良いと評価しています。ボラティリティが大きい方が好きな変わり者の方は逆から読んでください。

値動きの安定性という点では連続増配株ETFのVIGが一位になりました。連続増配という手堅さが現れた結果でしょうね。続く2位がVYM。これもバリュー株中心の銘柄ですね。手堅く配当を出し続けられる企業というのはやはり株価変動の影響も受けにくいということかな。高配当株投資というのはそういうメリットもあるようです。

続く3~5位はVOO、VT、VTIと米国中心の幅広い銘柄へのインデックスETFがきています。このあたりはまあ標準的な部類になりますね。6位のVEA、8位のVGKといった先進国、欧州株式ETFは米国株式よりも変動がやや大きいということになりますね。9位のVWOは10%を超えており、地域別の投資対象という点では新興国というのはやはりボラティリティの大きい投資になるようです。

最後に、一般的に価格変動が大きいといわれるハイテク、グロース系はやはり変動率は大きい結果。最下位にハイテクETFのVGTが10.7%となりました。で、意外だったのが大型グロースのVUG。先進国VEAや欧州のVGKと遜色のない7位で踏ん張っています。成長性がある中にもある程度の安定性があるということでしょうか。なかなかの優良児ではないかと思います。

配当再投資しないときのトータルリターン

ここからは10年間投資した後のトータルリターンを評価してきます。まず、配当を再投資しなかったときの累積配当+評価額の推移は以下の通りとなりました。

配当を再投資せずそのまま受け取った場合、その累積配当額と元本評価額の推移は、
VGT >> VUG >> VTI ≒ VOO > VIG > VYM > VT > VEA ≒ VGK > VWO の順となりました。

1位のVGTが727%、2位のVUGが537%、3~5位が400%前後、以下徐々に低下し最下位のVWOが151%となりました。

やはり、グロース(特にハイテク)株系 > インデックス株系 > 高配当株系 > 先進国 > 新興国株 の順ですね。やはりグロース系の強さが際立つ結果となりました。

配当再投資したときのトータルリターン

次に、得られた配当をすべて再投資した場合の評価額の推移は以下の通りとなりました。

配当をすべて再投資した場合、その累積配当額と元本評価額の推移は、
VGT >> VUG >> VTI ≒ VOO > VIG > VYM > VT > VEA ≒ VGK > VWO の順になりました。はい、配当再投資なし時と全く同じ順ですね。

1位のVGTが768%、2位のVUGが568%、3~5位が400%前後、以下徐々に低下し、最下位のVWOが157%となりました。

複利の効果はすごいなんてよく言われますよね。配当再投資するとそれはもうすごいリターンがありそうですけど、こうやってシミュレーションしてみると順列が全く変わらない以上、10年程度であれば配当を再投資してもトータルリターンに及ぼす影響はそこまで大きくないってことです。

なのでリターンを求めるのであればETF価格の成長性に長けたグロース株が強いというのは間違いないようです。もっとも20年や30年レベルであれば差が出る可能性はありますが、再投資したから2倍3倍になるってことはなく、大きくは変わらないと思います。

この結果は、配当再投資にそこまでこだわる必要はない、ということを示しています。それよりも配当を日々の生活資金に充てるなど、キャッシュフローを向上させ、生活の満足度を上げることも重要ではないでしょうか。

まとめ

以上、バンガード社のETFのパフォーマンス対決として、日本でも人気の10銘柄について、2011年11月から10年間のトータルリターンを比較してみました。

今回の検証結果をまとめると、下表の通りとなります。

米国グロースを投資対象とするVGT、VUGがトータルリターンでワンツーフィニッシュとなりました。要因は圧倒的な元本成長率につきますね。結局このランキング、元本成長率の順がそのままトータルリターンの順になっているんです。片や配当面ではこの2銘柄はワースト2。トータルリターンを求めるのであれば配当面は気にせず、元本成長率を求めるのが最適であり、米国グロースが現在のところ最適解ということになりますね。もちろんこれは過去の実績であるだけなので、将来どうなるかはわかりませんが。。

投資地域という点では、見事なまでに米国が1~6位までを独占しています。やはり新興国や欧州、先進国、全世界ではなかなか成長性が乏しく、現在のところは米国一強といわざるを得ません。

投資対象という点では、やっぱり成長性の高いグロースがリターン面では優秀ですね。あとは全体セクターを対象とするインデックスが続き、バリュー株中心の連続増配や高配当株の順になりました。なお、グロースの弱点としては、配当が少なくキャッシュフローが向上しない点、そして価格変動が大きく、精神的に不安となる可能性ある点でしょうか。

逆にバリュー株系のETFは、リターンという点では一歩劣りますが、価格の安定性が優秀です。また、高配当株ETFであればさらに高い配当が得られ、日々のキャッシュフローが向上する点と、価格変動が小さいので日々の価格変動を気にせず、本業に集中できるというメリットがありますね。

VTIやVOOといった米国株式に幅広く分散投資ができる銘柄であれば、グロースとバリューのようなクセもなく、すごくバランスの良い存在という印象です。この2銘柄は経費率も0.03%と圧倒的に低いので、どれか一つを選べというのであればこれ一本という選択肢でも全然問題ないと思います。

今回成績が今一つであった全世界、先進国、欧州、新興国については、現在の米国一強時代ではなかなか厳しいですね。ただ今後米国市場が調整局面に入った場合のリスク対策として、例えば全世界株式や新興国株式を一部保有しておくことも重要です。

以上、バンガード社の株式ETFであるVT,VTI,VOO,VUG,VGT,VIG,VWO,VYM,VEA,VGKの計10銘柄を取り上げ、各銘柄の特徴と、2011年11月から2021年11月まで10銘柄それぞれに10年間投資したときの元本と累積配当額の推移、価格の変動度合い、配当再投資あり、なし時のトータルリターンを比較してみました。

バンガード社の株式ETFはこんな感じ

  • 今のところはやはり米国一強
  • リターンを求めるなら元本成長率の高いグロース株 VGTが最強
  • 配当と価格の安定性を求めるならバリュー株 配当ならVYM、価格の安定性ならVIG
  • バランス重視なら米国株式インデックス VTIかVOO 経費率は最安
  • 10年程度であれば配当再投資はリターンに大きく影響しないのでお好みでどうぞ

皆さんのご参考になれば幸いです。

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