マルハニチロは割安株なのか?バフェット流「バリュー投資の7つの基準」で日経225銘柄を評価!

なみ

こんにちは、なみです。

今回の記事では、日経225構成銘柄の1つであるマルハニチロ(株)【1333】について、ベンジャミン・グレアムが提唱した「バリュー投資」の7つの基準に沿って評価してみました。

*マルハニチロ(株)は2022年10月に日経平均株価の構成銘柄から除外されました。

この記事でわかること

・バリュー投資の7つの基準に沿ったマルハニチロの評価
 事業規模は?
 資産と負債のバランスは?
 収益の安定性と成長性は?
 配当はしっかり出てるのか?
 株価収益率(PER)と株価純資産倍率(PBR)はどの程度か?
・マルハニチロは割安株なのか?

あくまでIR情報などから機械的に評価したものですから、個人的な思いや先入観などは入っておらず、特定の企業を持ち上げたり卑下する意図はありませんのでご了承ください。

なみ

日経225企業の中で、あなたが投資すべき割安株はどれか?

を探し当てるためのご参考にしてください。

ちなみに、これまで評価した結果一覧は以下のページにまとめていますので、よろしければあわせてこちらもご覧ください。

目次

マルハニチロ(株)【1333】の基本情報

・設立年月日 1943年3月31日
・上場年月日 2014年4月1日
・業種    水産・農林業
・特色    水産最大手。国内外に強固な流通網持つ。冷食・缶詰など加工食品も大手。畜産商事や化成品も。
・資本金   200億円
・従業員数  (単独)1,640人 (連結)12,483人
・株価    2,459.5円(2022.6.25)
・単元    100株
・決算    3月末日

こんな会社

主な事業は、漁業、養殖、水産物の輸出入・加工・販売、冷凍食品・レトルト食品・缶詰・練り製品・化成品・飲料の製造・加工・販売、食肉・飼料原料の輸入、食肉製造・加工・販売。

世界においしいしあわせをお届けする、「食」のグローバルカンパニーとして国内外で幅広く事業展開されています。

なみ

白身魚タルタルソースやエビとチーズのグラタンなどお弁当用の冷凍食品で馴染みが強いですね。

企業理念

私たちは誠実を旨とし、本物・安心・健康な『食』の提供を通じて、人々の豊かなくらしとしあわせに貢献します。

ではここからは、マルハニチロ(株)に対してバリュー株投資の7つの基準に沿って評価していきます。

①事業規模

事業規模の評価基準は、「小型株をできるだけ除外する」

日経225企業の一社ですので。事業規模は十分なのですが、一応業種の中での規模感を見ておきます。

水産・農林業12社の中での各項目のランキングは以下の通りです。

時価総額1240億8300万円(3位)
売上高1兆204億円(1位)
営業利益295億7500万円(1位)
経常利益335億円(1位)
純利益185億9600万円(2位)
営業利益率2.9%(8位)
純利益率1.8%(10位)
総資産6372億2700万円(1位)
総負債4247億400万円(1位)
業績に関する各種項目

水産・農林業の中で売上高、総資産とも1位。利益率については控え目で、純利益率は1.8%の10位、水産加工ではニッスイと並ぶトップ企業の一社です。

事業規模は文句なし!

②財務状況

次は財務状況。評価基準は、①「流動資産が流動負債の2倍以上であること」。 また、②「固定負債が純流動資産を超えていないこと」

2023年3月期の決算短信によると、
流動資産:3926億3900万円
流動負債:2654億4800万円
固定負債:1592億5500万円 なので、

①は、流動資産 / 流動負債 = 1.53倍で基準未達
②も、固定負債1592億円 > 純流動資産1271億円 で基準未達となり、
流動資産に対して流動/固定負債いずれの割合も高すぎますね。

財務状況はNG!

③収益安定性

収益安定性の基準は、「最低でも10年間赤字がないこと」

マルハニチロの業績を確認すると、直近10年間しっかり利益を出しており問題ありません。基準達成です。

年度純利益
2014年3月37億3000万円
2015年3月72億1900万円
2016年3月40億9700万円
2017年3月154億4600万円
2018年3月161億200万円
2019年3月166億9500万円
2020年3月125億3700万円
2021年3月57億5300万円
2022年3月168億9800万円
2023年3月185億9600万円
直近10年間の純利益

収益安定性は問題なし!

④収益成長性

収益成長性の基準は、「過去10年間のうち、直近3年間のEPSが最初の3年間より最低33%以上伸びていること」

過去10年のIR情報を確認すると、(直近の3年平均 – 最初の3年平均 ) / 最初の3年平均 × 100 = 236.8%となり、基準達成です。

年度EPS
2014年3月12.43円
2015年3月145.5円3年平均:78.6円
2016年3月77.83円
2017年3月293.44円
2018年3月305.94円
2019年3月317.23円
2020年3月238.23円
2021年3月109.32円
2022年3月321.12円3年平均:264.7円
2023年3月363.67円
直近10年間の1株当たり純利益(EPS)

収益成長性は文句なし!

⑤配当

配当の基準は、「 20年連続で配当を出していること 」

入手できる範囲でIR情報を確認すると、2014年が無配ですね。残念ながら基準未達です。

年度配当金配当利回り
2011年3月4.66円/株
2012年3月4円/株
2013年3月6円/株
2014年3月0円/株0%
2015年3月30円/株1.77%
2016年3月30円/株1.43%
2017年3月45円/株1.34%
2018年3月40円/株1.18%
2019年3月40円/株1.01%
2020年3月40円/株1.77%
2021年3月40円/株1.52%
2022年3月55円/株2.29%
2023年3月65円/株2.74%
直近10年間の配当金と配当利回り

なお、株主優待は2022年3月をもって廃止され、現在は実施されていません。

配当はNG!

⑥株価収益率

株価収益率の基準は、「PERが15倍以下であること」

Yahooファイナンスによると、現在のPERは6.71倍であり、基準達成です。

株価収益率は文句なし!

⑦株価純資産倍率

株価純資産倍率の基準は、「①PBRが1.5倍以下で、②PER×PBRが22.5未満であること」

Yahooファイナンスによると、現在のPBRは0.70倍であり、①のPBRは基準達成です。

②のPER × PBR も 4.70 で基準達成です。

株価純資産倍率は文句なし!

まとめ

今回の結果をまとめると以下の通りとなります。

項目評価結果備考
①事業規模売上高1兆204億円
②財務状況×流動&固定負債多い
③収益安定性赤字なし
④収益成長性+236.8%
⑤配当2014年無配
⑥株価収益率6.71倍
⑦株価純資産倍率0.70倍
結果まとめ

財務状況、配当の2項目で基準未達となり、

なみ

マルハニチロ(株)は割安株に該当しません!

という結果になりました。

流動資産に対して流動/固定いずれの負債も多く、無配が14年中で1度だけありますね。仕方ありません。

これからのマルハニチロ

「魚」をコアにした水産食品企業グループとして、水産資源調達力と食品加工技術を生かしたバリューチェーンの更なる強化拡充を図る。

直近10年間に関しては、純利益はまずまず安定しており、配当もしっかり出せています。この状態が維持できれば今後も配当も安定して支払われると思われますので、あとは財務状況の改善に期待したいところです。

というわけで現時点では、割安株に該当したのは以下の12社となります。

「バリュー投資」の7つの基準をすべてクリアした企業リスト

1. コムシスホールディングス【1721】
2. 積水ハウス【1928】
3. 宝ホールディングス【2531】
4. SUMCO【3436】
5. 東ソー【4042】
6. 日本ガイシ【5333
7. アマダ【6113】
8. 太陽誘電【6976】
9. 日東電工【6988】
10. ヤマハ発動機【7272】
11. 凸版印刷【7911】
12. クレディセゾン【8253】

これまで評価した結果を下の記事にまとめてますので、よろしければあわせてご覧ください。

以上、皆さんの参考になれば幸いです。

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