TDKは割安株なのか?バフェット流「バリュー投資の7つの基準」で日経225銘柄を評価!

なみ

こんにちは、なみです。

今回の記事では、日経225構成銘柄の1つであるTDK(株)【6762】について、ベンジャミン・グレアムが提唱した「バリュー投資」の7つの基準に沿って評価してみました。

この記事でわかること

・バリュー投資の7つの基準に沿ったTDKの評価
 事業規模は?
 資産と負債のバランスは?
 収益の安定性と成長性は?
 配当はしっかり出てるのか?
 株価収益率(PER)と株価純資産倍率(PBR)はどの程度か?
・TDKは割安株なのか?

あくまでIR情報などから機械的に評価したものですから、個人的な思いや先入観などは入っておらず、特定の企業を持ち上げたり卑下する意図はありませんのでご了承ください。

なみ

日経225企業の中で、あなたが投資すべき割安株はどれか?

を探し当てるためのご参考にしてください。

ちなみに、これまで評価した結果一覧は以下のページにまとめていますので、よろしければあわせてこちらもご覧ください。

目次

TDK(株)【6762】 の基本情報

・設立年月日 1935年12月7日
・上場年月日 1961年9月
・業種    電気機器
・特色    電子部品大手。HDD用磁気ヘッド、コンデンサなど受動部品、2次電池展開。センサー注力。
・資本金   326億円
・従業員数  (単独)6,062人 (連結)103,867人
・株価    6,717円(2024.1.2)
・単元    100株
・決算    3月末日

こんな会社

ソフトフェライトの工業化を目的とするベンチャー企業として設立され、フェライトやコンデンサを始めとする電子材料・電子部品・磁気ヘッド・二次電池などを製造販売しています。

1980年代以降、記録メディア、磁気ヘッド、電子部品、リチウムイオン二次電池と、積極的に主力事業のポートフォリオを入れ替えており、海外を含むM&Aを繰り返して事業を成長させています。

なみ

既に事業譲渡しているとはいえ、私はTDKといえばカセットテープの印象ですね。

社是

創造によって文化、産業に貢献する

社訓には「夢 勇気 信頼」を定め、イノベーションの創出に挑戦する企業として、多種多様なグローバル経営資源を活かし、高品質な製品・サービスの提供を通して顧客の価値創造に貢献することを目指されています。

ではここからは、TDK(株)に対してバリュー株投資の7つの基準に沿って評価していきます。

①事業規模

事業規模の評価基準は、「小型株をできるだけ除外する」

日経225企業の一社ですので。事業規模は十分なのですが、一応業種の中での規模感を見ておきます。

電気機器100社の中での各項目のランキングは以下の通りです。

時価総額2兆5479億円(16位)
売上高2兆1808億円(12位)
純利益11141億8700万円(14位)
純利益率5.2%(50位)
総資産3兆4175億円(7位)
業績に関する各種項目

電気機器の中で売上高は12位、総資産は7位。利益率は中位で、純利益率は5.2%の50位。2009年のエプコスの買収によって、世界の電子部品業界のリーダー的存在となっており、文句なしの事業規模です。

事業規模は文句なし!

②財務状況

次は財務状況。評価基準は、①「流動資産が流動負債の2倍以上であること」。 また、②「固定負債が純流動資産を超えていないこと」

2023年3月期の決算短信によると、
流動資産:1兆6073億円
流動負債:1兆43億円
固定負債:6798億4900万円 なので、

①は、流動資産 / 流動負債 = 1.60倍で基準未達
②は、固定負債6798億円 > 純流動資産6030億円 で基準未達となり、
流動資産に対して流動/固定いずれの負債の割合も高いですね。基準未達です。

財務状況はNG!

③収益安定性

収益安定性の基準は、「最低でも10年間赤字がないこと」

過去10年の業績を確認すると、2012年に赤字がありますがここ10年はしっかり利益を上げられています。基準達成です。

年度純利益
2014年3月 162億8800万円
2015年3月494億4000万円
2016年3月648億2800万円
2017年3月1450億9900万円
2018年3月634億6300万円
2019年3月822億500万円
2020年3月577億8000万円
2021年3月746億8100万円
2022年3月1312億9800万円
2023年3月1141億8700万円
直近10年間の純利益

収益安定性は問題なし!

④収益成長性

収益成長性の基準は、「過去10年間のうち、直近3年間のEPSが最初の3年間より最低33%以上伸びていること」

過去10年のIR情報を確認すると、(直近の3年平均 – 最初の3年平均) / 最初の3年平均 × 100 = +144.5%となり、基準達成です。

年度EPS
2014年3月43.16円
2015年3月130.93円3年平均:115.2円
2016年3月171.41円
2017年3月383.39円
2018年3月167.6円
2019年3月217.01円
2020年3月152.49円
2021年3月197.06円
2022年3月346.44円3年平均:281.6円
2023年3月301.19円
直近10年間の1株当たり純利益(EPS)

収益成長性は文句なし!

⑤配当

配当の基準は、「 20年連続で配当を出していること 」

入手できる範囲でIR情報を確認すると、毎年しっかり配当が出ており問題ありません。基準達成です。

年度配当金配当利回り
2010年3月20円/株0.96%
2011年3月26.67円/株1.63%
2012年3月26.67円/株1.71%
2013年3月23.33円/株2.14%
2014年3月23.33円/株1.62%
2015年3月30円/株1.05%
2016年3月40円/株1.92%
2017年3月40円/株1.7%
2018年3月43.33円/株1.36%
2019年3月53.33円/株1.85%
2020年3月60円/株2.15%
2021年3月60円/株1.17%
2022年3月78.33円/株1.76%
2023年3月106円/株2.24%
直近20年間の配当金と配当利回り

なお、株主優待はありません。

配当は問題なし!

⑥株価収益率

株価収益率の基準は、「PERが15倍以下であること」

Yahooファイナンスによると、現在のPERは24.26倍であり、基準未達です。

株価収益率はNG!

⑦株価純資産倍率

株価純資産倍率の基準は、「①PBRが1.5倍以下で、②PER×PBRが22.5未満であること」

Yahooファイナンスによると、現在のPBRは1.56倍であり、①のPBRは基準未達です。

②のPER × PBR も37.85で基準未達です。

株価純資産倍率はNG!

まとめ

今回の結果をまとめると以下の通りとなります。

項目評価結果備考
①事業規模売上高2兆1808億円
②財務状況×流動&固定負債多い
③収益安定性赤字なし
④収益成長性+144.5%
⑤配当利回り2.24%
⑥株価収益率×24.26倍
⑦株価純資産倍率1.56倍
結果まとめ

財務状況と株価収益率/純資産倍率の3項目で基準未達となり、

なみ

TDK(株)は割安株に該当しません!

という結果となりました。

流動資産に対して流動/固定負債いずれの割合も高く、株価もちょっと高いです。仕方ありません。

これからのTDK

顧客満足度の高いソリューションを提供し、期待を超える体験をしていただく2CX(Customer ExperienceとConsumer Experience)の実現に向けて、2つの大きな社会課題であるDX(Digital Transformation)とEX(Energy Transformation)に貢献することで、価値ある存在となることを目指します。

エレクトロニクス市場において、EXやDXの潮流は拡大を続けており、TDKにとっては再生可能エネルギーや電気自動車の普及、5Gの普及、自動車における先進運転支援システムの実用化、IoT・ウェアラブル製品やクラウドサービスのさらなる普及等が、大きな成長機会であると捉えており、今後、積極的な研究・技術開発を行い、競争力を持つ新製品のタイムリーな投入と需要に応じた生産能力の拡大を行っていくとのこと。今後に期待ですね。

これまで評価した結果を下の記事にまとめてますので、よろしければあわせてご覧ください。

以上、皆さんの参考になれば幸いです。

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