SOMPOホールディングスは割安株なのか?バフェット流「バリュー投資の7つの基準」で日経225銘柄を評価!

なみ

こんにちは、なみです。

今回の記事では、日経225構成銘柄の1つであるSOMPOホールディングス(株)【8630】について、ベンジャミン・グレアムが提唱した「バリュー投資」の7つの基準に沿って評価してみました。

この記事でわかること

・バリュー投資の7つの基準に沿ったSOMPOホールディングスの評価
 事業規模は?
 資産と負債のバランスは?
 収益の安定性と成長性は?
 配当はしっかり出てるのか?
 株価収益率(PER)と株価純資産倍率(PBR)はどの程度か?
・SOMPOホールディングスは割安株なのか?

なみ

日経225企業の中で、あなたが投資すべき割安株はどれか?

を探し当てるためのご参考にしてください。

ちなみに、これまで評価した結果一覧は以下のページにまとめていますので、よろしければあわせてこちらもご覧ください。

目次

SOMPOホールディングス(株)【8630】 の基本情報

・設立年月日 2010年4月1日
・上場年月日 2010年4月1日
・業種    保険業
・特色    3大メガ損保の一角。国内生保、海外損保の拡大推進。介護・ヘルスケアも収益の柱へと強化中。
・資本金   1,000億円
・従業員数  (単独)532人 (連結)49,022人
・株価    3,146円(2024.5.19)
・単元    100株
・決算    3月末日

こんな会社

傘下に損害保険ジャパン株式会社をはじめとする保険会社を中心とした企業を持つ持株会社

2010年に株式会社損害保険ジャパンと日本興亜損害保険株式会社が経営統合し、共同持株会社としてNKSJホールディングス株式会社を設立、一時は「損保ジャパン日本興亜ホールディングス」というジャパンと日本が混在した何とも長い社名でしたが、2016年に「SOMPOホールディングス」が正式社名となりました。

なみ

国内損保市場でのシェアは25.6%(2021年度)と業界2位、自動車保険を主力として高い収益性を有し、SOMPOケアが手掛ける介護事業でも業界2位の規模となっています。

経営理念

SOMPOグループは、お客さまの視点ですべての価値判断を行い、保険を基盤としてさらに幅広い事業活動を通じ、お客さまの安心・安全・健康に資する最高品質のサービスをご提供し、社会に貢献します。

パーパスとして、「”安心・安全・健康のテーマパーク”により、あらゆる人が自分らしい人生を健康で豊かに楽しむことのできる社会を実現する」ことを目指されています。

ではここからは、SOMPOホールディングスに対してバリュー株投資の7つの基準に沿って評価していきます。

①事業規模

事業規模の評価基準は、「小型株をできるだけ除外する」

日経225企業の一社ですので。事業規模は十分なのですが、一応業種の中での規模感を見ておきます。

保険業16社の中での各項目のランキングは以下の通りです。

時価総額3兆1068億円(4位)
売上高4兆6071億円(5位)
純利益911億5600万円(5位)
純利益率2.0%(9位)
総資産14兆4243億円(6位)
業績に関する各種項目

保険業の中で売上高は5位、総資産は6位。利益率は中位で、純利益率は2.0%の9位、3大メガ損保の一社です。

事業規模は文句なし!

②財務状況

次は財務状況。評価基準は、①「流動資産が流動負債の2倍以上であること」。 また、②「固定負債が純流動資産を超えていないこと」

2023年3月期の決算短信によると、
流動資産:11兆792億円
流動負債:10兆8389億円
固定負債:6090億5100万円 なので、

①は、流動資産 / 流動負債 = 1.02倍で基準未達
②は、固定負債6090億円 > 純流動資産2403億円 で基準達成となり、
流動資産に対して流動/固定いずれの負債の割合も高く、基準未達です。

財務状況はNG!

③収益安定性

収益安定性の基準は、「最低でも10年間赤字がないこと」

過去10年の業績で確認すると、2011年と2012年に赤字がありますが、その後は毎年しっかり利益を上げられており、問題ありません。基準達成です。

年度純利益
2014年3月 441億6900万円
2015年3月542億7600万円
2016年3月1595億8100万円
2017年3月1664億200万円
2018年3月1398億1700万円
2019年3月1466億2600万円
2020年3月1225億1500万円
2021年3月1424億8200万円
2022年3月2248億4200万円
2023年3月264億1300万円
直近10年間の純利益

収益安定性は問題なし!

④収益成長性

収益成長性の基準は、「過去10年間のうち、直近3年間のEPSが最初の3年間より最低33%以上伸びていること」

過去10年のIR情報を確認すると、(直近の3年平均 – 最初の3年平均) / 最初の3年平均 × 100 = +76.7%となり、基準達成です。

年度EPS
2014年3月35.66円
2015年3月44.28円3年平均:70.5円
2016年3月131.41円
2017年3月139.72円
2018年3月120.47円
2019年3月130.76円
2020年3月111.37円
2021年3月132.47円
2022年3月214.75円3年平均:124.5円
2023年3月26.14円
直近10年間の1株当たり純利益(EPS)

収益成長性は問題なし!

⑤配当

配当の基準は、「 20年連続で配当を出していること 」

入手できる範囲でIR情報を確認すると、毎年しっかり出てますね。基準達成です。

年度配当金配当利回り
2011年3月26.67円/株3.68%
2012年3月26.67円/株4.32%
2013年3月20円/株3.05%
2014年3月20円/株2.26%
2015年3月23.33円/株1.87%
2016年3月26.67円/株2.51%
2017年3月30円/株2.21%
2018年3月36.67円/株2.57%
2019年3月43.33円/株3.17%
2020年3月50円/株4.49%
2021年3月56.67円/株4.01%
2022年3月70円/株3.9%
2023年3月86.67円/株4.95%
直近20年間の配当金と配当利回り

なお、株主優待はありません。

配当は文句なし!

⑥株価収益率

株価収益率の基準は、「PERが15倍以下であること」

Yahooファイナンスによると、現在のPERは9.63倍であり、基準達成です。

株価収益率は文句なし!

⑦株価純資産倍率

株価純資産倍率の基準は、「①PBRが1.5倍以下で、②PER×PBRが22.5未満であること」

Yahooファイナンスによると、現在のPBRは1.21倍であり、①のPBRは基準達成です。

②のPER × PBRは11.65で基準達成です。

株価純資産倍率は問題なし!

まとめ

今回の結果をまとめると以下の通りとなります。

項目結果備考
①事業規模売上高4.6兆円
②財務状況×流動&固定負債多い
③収益安定性赤字なし
④収益成長性+76.7%
⑤配当利回り4.95%
⑥株価収益率9.63倍
⑦株価純資産倍率1.21倍
結果まとめ

財務状況のみが基準未達となり、

なみ

SOMPOホールディングス(株)は割安株に該当しません!

という結果となりました。

収益安定性、成長性は問題なく、配当もしっかり、株価も手頃なのですが、流動資産に対して流動/固定いずれの負債の割合も高く、クリアならずとなりました。仕方ありません。

これからのSOMPOホールディングス

保険事業・介護事業を中心とする強固な事業基盤をベースに、さらなる成長と収益性の向上、リスクの分散による安定的な事業ポートフォリオ構築を実現していく

さらに、事業活動から得られる様々なリアルデータを活用し、社会課題解決に資する新たな顧客価値を創造し、長期的な利益成長性を目指すとのこと。今後も期待できそうですね。

これまで評価した結果を下の記事にまとめてますので、よろしければあわせてご覧ください。

以上、皆さんの参考になれば幸いです。

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