
こんにちは、なみです。
今回の記事では、日経225構成銘柄の1つであるSOMPOホールディングス(株)【8630】について、ベンジャミン・グレアムが提唱した「バリュー投資」の7つの基準に沿って評価してみました。


・バリュー投資の7つの基準に沿った日本取引所グループの評価
事業規模は?
資産と負債のバランスは?
収益の安定性と成長性は?
配当はしっかり出てるのか?
株価収益率(PER)と株価純資産倍率(PBR)はどの程度か?
・日本取引所グループは割安株なのか?



日経225企業の中で、あなたが投資すべき割安株はどれか?
を探し当てるためのご参考にしてください。
ちなみに、これまで評価した結果一覧は以下のページにまとめていますので、よろしければあわせてこちらもご覧ください。


SOMPOホールディングス(株)【8630】 の基本情報
・設立年月日 2010年4月1日
・上場年月日 2010年4月1日
・業種 保険業
・特色 3大メガ損保の一角。国内生保、海外損保の拡大推進。介護・ヘルスケアも収益の柱へと強化中。
・資本金 1,000億円
・従業員数 (単独)490人 (連結)47,822人
・株価 5,641円(2023.2.18)
・単元 100株
・決算 3月末日


傘下に損害保険ジャパン株式会社をはじめとする保険会社を中心とした企業を持つ持株会社
2010年に株式会社損害保険ジャパンと日本興亜損害保険株式会社が経営統合し、共同持株会社としてNKSJホールディングス株式会社を設立、一時は「損保ジャパン日本興亜ホールディングス」というジャパンと日本が混在した何とも長い社名でしたが、2016年に「SOMPOホールディングス」が正式社名となりました。
SOMPOグループは、お客さまの視点ですべての価値判断を行い、保険を基盤としてさらに幅広い事業活動を通じ、お客さまの安心・安全・健康に資する最高品質のサービスをご提供し、社会に貢献します。
パーパスとして、「”安心・安全・健康のテーマパーク”により、あらゆる人が自分らしい人生を健康で豊かに楽しむことのできる社会を実現する」ことを目指されています。
ではここからは、SOMPOホールディングスに対してバリュー株投資の7つの基準に沿って評価していきます。
①事業規模
事業規模の評価基準は、「小型株をできるだけ除外する」。
日経225企業の一社ですので。事業規模は十分なのですが、一応業種の中での規模感を見ておきます。
保険業40社の中での各項目のランキングは以下の通りです。
時価総額 | 1兆9328億円(4位) |
売上高 | 4兆1674億円(5位) |
営業利益 | -円(-位) |
経常利益 | 3155億1200万円(5位) |
純利益 | 2248億4200万円(4位) |
営業利益率 | -%(-位) |
純利益率 | 5.4%(5位) |
総資産 | 14兆8303億円(6位) |
負債 | 12兆9842億円(6位) |
保険業の中で売上高は5位、総資産は6位。利益率も保険業としては高めで、純利益率は5.4%の5位、3大メガ損保の一社です。
②財務状況
次は財務状況。評価基準は、①「流動資産が流動負債の2倍以上であること」。 また、②「固定負債が純流動資産を超えていないこと」。
2022年3月期の決算短信によると、
流動資産:2203億9000万円
流動負債:447億500万円
固定負債:310億700万円 なので、
①は、流動資産 / 流動負債 = 4.93倍で基準達成、
②は、固定負債310億円 < 純流動資産1756億円 で基準達成となり、
流動資産に対して流動/固定いずれの負債の割合も低く、問題ありません。
③収益安定性
収益安定性の基準は、「最低でも10年間赤字がないこと」 。
過去10年の業績で確認すると、2011年と2012年に赤字がありますが、その後は毎年しっかり利益を上げられており、問題ありません。基準達成です。
年度 | 純利益 |
2013年3月 | 436億1800万円 |
2014年3月 | 441億6900万円 |
2015年3月 | 542億7600万円 |
2016年3月 | 1595億8100万円 |
2017年3月 | 1664億200万円 |
2018年3月 | 1398億1700万円 |
2019年3月 | 1466億2600万円 |
2020年3月 | 1225億1500万円 |
2021年3月 | 1424億8200万円 |
2022年3月 | 2248億4200万円 |
④収益成長性
収益成長性の基準は、「過去10年間のうち、直近3年間のEPSが最初の3年間より最低33%以上伸びていること」。
過去10年のIR情報を確認すると、(直近の3年平均 – 最初の3年平均) / 最初の3年平均 × 100 = 299.0%となり、基準達成です。
年度 | EPS | |
2013年3月 | 105.01円 | |
2014年3月 | 106.98円 | 3年平均:115.0円 |
2015年3月 | 132.85円 | |
2016年3月 | 394.22円 | |
2017年3月 | 419.15円 | |
2018年3月 | 361.4円 | |
2019年3月 | 392.27円 | |
2020年3月 | 334.12円 | |
2021年3月 | 397.4円 | 3年平均:458.6円 |
2022年3月 | 644.25円 |
⑤配当
配当の基準は、「 20年連続で配当を出していること 」。
入手できる範囲でIR情報を確認すると、毎年しっかり出てますね。基準達成です。
年度 | 配当金 | 配当利回り |
2011年3月 | 20円/株 | 3.68% |
2012年3月 | 80円/株 | 4.32% |
2013年3月 | 60円/株 | 3.05% |
2014年3月 | 60円/株 | 2.26% |
2015年3月 | 70円/株 | 1.87% |
2016年3月 | 80円/株 | 2.51% |
2017年3月 | 90円/株 | 2.21% |
2018年3月 | 110円/株 | 2.57% |
2019年3月 | 130円/株 | 3.17% |
2020年3月 | 150円/株 | 4.49% |
2021年3月 | 170円/株 | 4.01% |
2022年3月 | 210円/株 | 3.9% |
なお、株主優待はありません。
⑥株価収益率
株価収益率の基準は、「PERが15倍以下であること」。
Yahooファイナンスによると、現在のPERは24.49倍であり、基準未達です。
⑦株価純資産倍率
株価純資産倍率の基準は、「①PBRが1.5倍以下で、②PER×PBRが22.5未満であること」。
Yahooファイナンスによると、現在のPBRは1.06倍であり、①のPBRは基準達成です。
②のPER × PBRは25.96で基準未達です。
まとめ
今回の結果をまとめると以下の通りとなります。
項目 | 結果 | 備考 |
①事業規模 | ◎ | 売上高4.1兆円 |
②財務状況 | ◎ | 問題なし |
③収益安定性 | 〇 | 赤字なし |
④収益成長性 | ◎ | +299.0% |
⑤配当 | ◎ | 利回り3.9% |
⑥株価収益率 | × | 24.49倍 |
⑦株価純資産倍率 | × | 1.06倍 PER×PBRがNG |
株価収益率/純資産倍率の2項目で基準未達となり、



SOMPOホールディングス(株)は割安株に該当しません!
という結果となりました。
財務状況は極めて健全で赤字もなく、成長性も高く配当しっかり。かなりの優等生ですが、残念ながら既に株価に反映されていますね。
保険事業・介護事業を中心とする強固な事業基盤をベースに、さらなる成長と収益性の向上、リスクの分散による安定的な事業ポートフォリオ構築を実現していく
さらに、事業活動から得られる様々なリアルデータを活用し、社会課題解決に資する新たな顧客価値を創造し、長期的な利益成長性を目指すとのこと。今後も期待できそうですね。
というわけで現時点では、割安株に該当したのは以下の12社となります。
1. コムシスホールディングス【1721】
2. 積水ハウス【1928】
3. 宝ホールディングス【2531】
4. SUMCO【3436】
5. 東ソー【4042】
6. 日本ガイシ【5333
7. アマダ【6113】
8. 太陽誘電【6976】
9. 日東電工【6988】
10. ヤマハ発動機【7272】
11. 凸版印刷【7911】
12. クレディセゾン【8253】
これまで評価した結果を下の記事にまとめてますので、よろしければあわせてご覧ください。


以上、皆さんの参考になれば幸いです。




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