三菱倉庫ホールディングスは割安株なのか?バフェット流「バリュー投資の7つの基準」で日経225銘柄を評価!

なみ

こんにちは、なみです。

今回の記事では、日経225構成銘柄の1つである三菱倉庫(株)【9301】について、ベンジャミン・グレアムが提唱した「バリュー投資」の7つの基準に沿って評価してみました。

この記事でわかること

・バリュー投資の7つの基準に沿った三菱倉庫の評価
 事業規模は?
 資産と負債のバランスは?
 収益の安定性と成長性は?
 配当はしっかり出てるのか?
 株価収益率(PER)と株価純資産倍率(PBR)はどの程度か?
・三菱倉庫は割安株なのか?

あくまでIR情報などから機械的に評価したものですから、個人的な思いや先入観などは入っておらず、特定の企業を持ち上げたり卑下する意図はありませんのでご了承ください。

なみ

日経225企業の中で、あなたが投資すべき割安株はどれか?

を探し当てるためのご参考にしてください。

ちなみに、これまで評価した結果一覧は以下のページにまとめていますので、よろしければあわせてこちらもご覧ください。

目次

三菱倉庫(株)【9301】 の基本情報

・設立年月日 1887年4月15日
・上場年月日 1949年5月
・業種    倉庫・運輸関連業
・特色    倉庫大手上位。施設の高度化推進。陸上、港湾、国際一貫輸送に注力。賃貸やマンション販売も。
・資本金   223億円
・従業員数  (単独)1,014人 (連結)4,732人
・株価    3,430円(2023.5.7)
・単元    100株
・決算    3月末日

こんな会社

三菱グループに属し、「倉庫事業」をはじめ「港湾運送」「国際輸送」「不動産事業」を主な事業とする企業。

物流事業は120年の伝統を誇り、実績は日本の倉庫業界では首位。日本最大の倉庫も保有しており、世界中に関連会社を持ち、医薬品・化学品取り扱い実績が高いです。また、不動産事業の収益も大きく、ビル・商業施設・住宅と活発に展開しています。

企業理念

わが社は、企業活動を通じ、適正な利潤の確保と会社の安定した成長を図り、社員及び株主に報いるとともに、豊かで持続可能な社会の実現に貢献する。

三菱グループの共通理念である、「所期奉公」「処事光明」「立業貿易」の三綱領の精神のもと、持続的な成長を目指されています。

ではここからは、三菱倉庫に対してバリュー株投資の7つの基準に沿って評価していきます。

①事業規模

事業規模の評価基準は、「小型株をできるだけ除外する」

日経225企業の一社ですので。事業規模は十分なのですが、一応業種の中での規模感を見ておきます。

倉庫・運輸関連業38社の中での各項目のランキングは以下の通りです。

時価総額2625億7000万円(2位)
売上高3005億9400万円(2位)
営業利益230億2700万円(4位)
経常利益300億4600万円(3位)
純利益272億2600万円(1位)
営業利益率7.7%(10位)
純利益率9.1%(3位)
総資産5736億8900万円(1位)
負債2192億5600万円(1位)
業績に関する各種項目

倉庫・運輸関連業の中で売上高は2位、総資産は1位。利益率もかなり高く、純利益率は9.1%の3位。倉庫・運輸関連業のトップ企業の一社です。

事業規模は十分!

②財務状況

次は財務状況。評価基準は、①「流動資産が流動負債の2倍以上であること」。 また、②「固定負債が純流動資産を超えていないこと」

2023年3月期の決算短信によると、
流動資産:1243億3100万円
流動負債:903億9600万円
固定負債:1288億5900万円 なので、

①は、流動資産 / 流動負債 = 1.38倍で基準未達
②も、固定負債1288億円 > 純流動資産330億円 で基準未達となり、
流動資産に対して流動/固定負債いずれの割合も高いですね。

財務状況はNG!

③収益安定性

収益安定性の基準は、「最低でも10年間赤字がないこと」

過去10年の業績を確認すると、毎年しっかり利益を上げられており問題ありません。基準達成です。

年度純利益
2014年3月85億2000万円
2015年3月91億5000万円
2016年3月93億5000万円
2017年3月106億6500万円
2018年3月105億1700万円
2019年3月115億6400万円
2020年3月118億5100万円
2021年3月391億6000万円
2022年3月178億9200万円
2023年3月272億2600万円
直近10年間の純利益

収益安定性は問題なし!

④収益成長性

収益成長性の基準は、「過去10年間のうち、直近3年間のEPSが最初の3年間より最低33%以上伸びていること」

過去10年のIR情報を確認すると、(直近の3年平均 – 最初の3年平均) / 最初の3年平均 × 100 = 192.4%となり、基準達成です。

年度EPS
2014年3月97.23円
2015年3月104.24円 3年平均:102.7円
2016年3月106.73円
2017年3月121.75円
2018年3月120.06円
2019年3月132.02円
2020年3月137.3円
2021年3月462.27円
2022年3月219.47円3年平均:341.3円
2023年3月342円
直近10年間の1株当たり純利益(EPS)

収益成長性は文句なし!

⑤配当

配当の基準は、「 20年連続で配当を出していること 」

入手できる範囲でIR情報を確認すると、毎年しっかり配当が出ています。基準達成です。

年度配当金配当利回り
2010年3月24円/株1.03%
2011年3月24円/株1.29%
2012年3月24円/株1.23%
2013年3月24円/株0.69%
2014年3月24円/株0.84%
2015年3月24円/株0.64%
2016年3月24円/株0.81%
2017年3月28円/株0.91%
2018年3月28円/株1.24%
2019年3月45円/株1.46%
2020年3月60円/株2.75%
2021年3月60円/株1.77%
2022年3月80円/株2.63%
2023年3月90円/株2.89%
直近20年間の配当金と配当利回り

なお、株主優待はありません。

配当は問題なし!

⑥株価収益率

株価収益率の基準は、「PERが15倍以下であること」

Yahooファイナンスによると、現在のPERは11.17であり、基準達成です。

株価収益率は問題なし!

⑦株価純資産倍率

株価純資産倍率の基準は、「①PBRが1.5倍以下で、②PER×PBRが22.5未満であること」

Yahooファイナンスによると、現在のPBRは0.76倍であり、①のPBRは基準達成です。

②のPER × PBRも8.49で基準達成です。

株価純資産倍率は問題なし!

まとめ

今回の結果をまとめると以下の通りとなります。

項目結果備考
①事業規模売上高3005億円
②財務状況×流動&固定負債多い
③収益安定性赤字なし
④収益成長性+192.4%
⑤配当利回り2.89%
⑥株価収益率11.17倍
⑦株価純資産倍率0.76倍
結果まとめ

財務状況のみが基準未達となり、

なみ

三菱倉庫ホールディングス(株)は割安株に該当しません!

という結果となりました。

その他項目はしっかり基準をクリアできているのですが、流動資産に対して流動/固定いずれの負債も多いですね、仕方ありません。

これからの三菱倉庫

倉庫事業を核とする安心・良質で社会的に有用なサービス提供の継続、重点分野における事業基盤の整備、新技術活用体制の構築、株主還元の強化等を進める。

調達から流通・販売までのサプライチェーンを一貫で担うロジスティクス企業として、国内外のお客様から選ばれ続ける企業グループとなることを目指し、強固な収益基盤と適正な財務基盤のもと、さらなる企業価値の向上に取り組まれるとのこと。株主還元も一層の充実を図られるとのこと。今後に期待しましょう。

というわけで現時点では、割安株に該当したのは以下の12社となります。

「バリュー投資」の7つの基準をすべてクリアした企業リスト

1. コムシスホールディングス【1721】
2. 積水ハウス【1928】
3. 宝ホールディングス【2531】
4. SUMCO【3436】
5. 東ソー【4042】
6. 日本ガイシ【5333
7. アマダ【6113】
8. 太陽誘電【6976】
9. 日東電工【6988】
10. ヤマハ発動機【7272】
11. 凸版印刷【7911】
12. クレディセゾン【8253】

これまで評価した結果を下の記事にまとめてますので、よろしければあわせてご覧ください。

以上、皆さんの参考になれば幸いです。

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