ニトリホールディングスは割安株なのか?バフェット流「バリュー投資の7つの基準」で日経225銘柄を評価!

なみ

こんにちは、なみです。

今回の記事では、日経225構成銘柄の1つである(株)ニトリホールディングス【9843】について、ベンジャミン・グレアムが提唱した「バリュー投資」の7つの基準に沿って評価してみました。

この記事でわかること

・バリュー投資の7つの基準に沿ったニトリホールディングスの評価
 事業規模は?
 資産と負債のバランスは?
 収益の安定性と成長性は?
 配当はしっかり出てるのか?
 株価収益率(PER)と株価純資産倍率(PBR)はどの程度か?
・ニトリホールディングスは割安株なのか?

あくまでIR情報などから機械的に評価したものですから、個人的な思いや先入観などは入っておらず、特定の企業を持ち上げたり卑下する意図はありませんのでご了承ください。

なみ

日経225企業の中で、あなたが投資すべき割安株はどれか?

を探し当てるためのご参考にしてください。

ちなみに、これまで評価した結果一覧は以下のページにまとめていますので、よろしければあわせてこちらもご覧ください。

目次

(株)ニトリホールディングス【9843】 の基本情報

・設立年月日 1972年3月3日
・上場年月日 1989年9月27日
・業種    小売業
・特色    全国トップの家具・インテリア製造小売り。海外に自社工場も。傘下にホームセンターの島忠。
・資本金   133億円
・従業員数  (単独)972人 (連結)18,909人
・株価    15,585円(2023.10.16)
・単元    100株
・決算    3月末日

こんな会社

主にインテリア(家具)の小売業等を展開する株式会社ニトリやホームセンター大手の島忠を傘下に持つニトリグループの持株会社。日本だけでなく、台湾、中華人民共和国、マレーシア、シンガポールなど、世界に約100店舗のチェーンストアを展開しています。

創業者である似鳥昭雄氏が北海道で創業し、一代で家具・インテリア用品を製造・物流・販売する大手企業へと成長させており、「海外原材料の仕入→現地生産→輸入→店舗販売→商品配送」までほぼグループ直営で行うことで、自社で原材料の仕入れや製造段階からかかわり商品の品質を確保しつつ、その品質の割に安価な価格で人々に提供していることを特徴としています。

なみ

「お、ねだん以上。ニトリ」でおなじみ。学習机の販売台数も全国トップなんだそう。

ロマン(志)

住まいの豊かさを世界の人々に提供する。

「2032年に3000店舗、売上高3兆円、世界の人々に豊かな暮らしを提案する企業へ」というビジョンの実現に向け、事業活動にかかわる全ての人々と信頼関係を構築し、「製造物流IT小売業」というビジネスモデルを通じ、社会における共有価値を創出し相互繁栄を図っておられます。

ではここからは、ニトリホールディングスに対してバリュー株投資の7つの基準に沿って評価していきます。

①事業規模

事業規模の評価基準は、「小型株をできるだけ除外する」

日経225企業の一社ですので。事業規模は十分なのですが、一応業種の中での規模感を見ておきます。

小売業100社の中での各項目のランキングは以下の通りです。

時価総額1兆7646億円(5位)
売上高9480億9400万円(10位)
営業利益1400億7600万円(4位)
純利益951億2900万円(3位)
営業利益率14.8%(6位)
純利益率10.0%(5位)
総資産1兆1129億円(10位)
負債2763億2200万円(17位)
業績に関する各種項目

小売業の中で売上高、総資産とも10位。利益率はかなり高く、純利益率は10.0%の5位、家具・インテリア製造小売りの国内トップ企業です。

事業規模は問題なし!

②財務状況

次は財務状況。評価基準は、①「流動資産が流動負債の2倍以上であること」。 また、②「固定負債が純流動資産を超えていないこと」

2023年3月期の決算短信によると、
流動資産:3303億5300万円
流動負債:2217億6900万円
固定負債:939億500万円 なので、

①は、流動資産 / 流動負債 = 1.49倍で基準未達
②は、固定負債939億円 < 純流動資産1085億円 で基準達成となり、
流動資産に対して流動負債が多いですね。

財務状況はNG!

③収益安定性

収益安定性の基準は、「最低でも10年間赤字がないこと」

過去10年の業績を確認すると、毎年しっかり利益を上げられており問題ありません。基準達成です。

年度純利益
2014年2月384億2500万円
2015年2月414億5000万円
2016年2月 469億6900万円
2017年2月599億9900万円
2018年2月642億1900万円
2019年2月681億8000万円
2020年2月713億9500万円
2021年2月921億1400万円
2022年2月967億2400万円
2023年3月951億2900万円
直近10年間の純利益

収益安定性は問題なし!

④収益成長性

収益成長性の基準は、「過去10年間のうち、直近3年間のEPSが最初の3年間より最低33%以上伸びていること」

過去10年のIR情報を確認すると、(直近の3年平均 – 最初の3年平均) / 最初の3年平均 × 100 = 157.7%となり、基準達成です。

年度EPS
2014年2月175.13円
2015年2月376.13円 3年平均:325.5円
2016年2月425.1円
2017年2月540.93円
2018年2月574.49円
2019年2月608.05円
2020年2月635.42円
2021年2月817.01円
2022年2月856.71円3年平均:838.5円
2023年3月841.89円
直近10年間の1株当たり純利益(EPS)

収益成長性は文句なし!

⑤配当

配当の基準は、「 20年連続で配当を出していること 」

入手できる範囲でIR情報を確認すると、毎年しっかり配当が出ており、問題ありません。基準達成です。

年度配当金配当利回り
2010年2月25円/株0.72%
2011年2月32.5円/株0.87%
2012年2月40円/株1.17%
2013年2月45円/株1.31%
2014年2月77.5円/株1.66%
2015年2月55円/株0.72%
2016年2月65円/株0.79%
2017年2月82円/株0.67%
2018年2月92円/株0.52%
2019年2月97円/株0.69%
2020年2月108円/株0.65%
2021年2月123円/株0.59%
2022年2月140円/株0.86%
2023年3月146円/株0.92%
直近20年間の配当金と配当利回り

なお、株主優待は3月末の権利確定で100株以上保有の場合、株主お買物優待券(10%割引)がもらえます。保有株数によってもらえる枚数が異なり、100株以上を1年未満保有の場合は5枚、1年以上なら10枚、500株以上を1年以上保有すれば15枚となります。

配当は問題なし!

⑥株価収益率

株価収益率の基準は、「PERが15倍以下であること」

Yahooファイナンスによると、現在のPERは17.61倍であり、基準未達です。

株価収益率はNG!

⑦株価純資産倍率

株価純資産倍率の基準は、「①PBRが1.5倍以下で、②PER×PBRが22.5未満であること」

Yahooファイナンスによると、現在のPBRは2.11倍であり、①のPBRは基準未達です。

②のPER × PBRも37.16で基準未達です。

株価純資産倍率はNG!

まとめ

今回の結果をまとめると以下の通りとなります。

項目結果備考
①事業規模売上高9480億円
②財務状況流動負債多い
③収益安定性赤字なし
④収益成長性+157.7%
⑤配当利回り0.92%+優待あり
⑥株価収益率17.61倍
⑦株価純資産倍率×2.11倍
結果まとめ

財務状況、株価収益率/純資産倍率の3項目で基準未達となり、

なみ

(株)ニトリホールディングスは割安株に該当しません!

という結果となりました。

利益率も高く、収益もしっかり増えているものの、流動負債がちょっと多い上、株価も既に高いですね。仕方ありません。

これからのニトリホールディングス

グローバルチェーンの確立により、世界のより多くのお客様に、品質が維持された商品をお求めになりやすい価格で提供すること、並びに住空間をトータルコーディネートする楽しさを提案する。

既存事業においては、今まで以上に魅力ある品揃え、品質、価格を実現し、客層の拡大と客数の増加を図り、利用頻度が高いホームセンター事業においては、品揃え、品質、価格に、より磨きをかけて、客数の増加を図る一方、ローコストオペレーションを一層推し進めることで利益の拡大に努めるとのこと。まだまだ成長が期待できそうですね。

これまで評価した結果を下の記事にまとめてますので、よろしければあわせてご覧ください。

以上、皆さんの参考になれば幸いです。

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