日本ハムは割安株なのか?バフェット流「バリュー投資の7つの基準」で日経225銘柄を評価!

なみ

こんにちは、なみです。

今回の記事では、日経225構成銘柄の1つである日本ハム(株)【2282】について、ベンジャミン・グレアムが提唱した「バリュー投資」の7つの基準に沿って評価してみました。

この記事でわかること

・バリュー投資の7つの基準に沿った日本ハムの評価
 事業規模は?
 資産と負債のバランスは?
 収益の安定性と成長性は?
 配当はしっかり出てるのか?
 株価収益率(PER)と株価純資産倍率(PBR)はどの程度か?
・日本ハムは割安株なのか?

あくまでIR情報などから機械的に評価したものですから、個人的な思いや先入観などは入っておらず、特定の企業を持ち上げたり卑下する意図はありませんのでご了承ください。

なみ

日経225企業の中で、あなたが投資すべき割安株はどれか?

を探し当てるためのご参考にしてください。

ちなみに、これまで評価した結果一覧は以下のページにまとめていますので、よろしければあわせてこちらもご覧ください。

目次

日本ハム(株)【2282】 の基本情報

・設立年月日 1949年5月30日
・上場年月日 1961年10月
・業種    食料品
・特色    食肉国内首位。ハム・ソーセージも強い。生産から加工、販売まで一貫。海外や新規事業育成中。
・資本金   362億円
・従業員数  (単独)1,300人 (連結)16,064人
・株価    4,103円(2023.7.22)
・単元    100株
・決算    3月末日

こんな会社

ハム・ソーセージの製造から始まったニッポンハムグループの事業。現在では、多くの調理加工品や水産品、乳製品、健康食品などバラエティ豊かな食材や商品に関する事業を展開されています。

主力は食肉事業、グループ売上の50%以上を占めています。最大のヒット商品はシャウエッセンで、ソーセージのトップブランドとして現在でも重要な基幹商品となっています。

なみ

あとはなんといっても日本ハムファイターズですね。

企業理念

1.わが社は、「食べる喜び」を基本のテーマとし、時代を画する文化を創造し、社会に貢献する。
2.わが社は、従業員が真の幸せと生き甲斐を求める場として存在する。

2021年からは企業理念を追求する上でのマイルストーンとしてVision2030「たんぱく質を、もっと自由に」を策定し、中期経営計画をスタートされています。

ではここからは、日本ハム(株)に対してバリュー株投資の7つの基準に沿って評価していきます。

①事業規模

事業規模の評価基準は、「小型株をできるだけ除外する」

日経225企業の一社ですので。事業規模は十分なのですが、一応業種の中での規模感を見ておきます。

食料品100社の中での各項目のランキングは以下の通りです。

時価総額4205億7500万円(13位)
売上高1兆2597億円(6位)
営業利益-(-位)
経常利益221億6200万円(19位)
純利益166億3700万円(15位)
営業利益率-(-位)
純利益率1.3%(65位)
総資産9371億5500万円(7位)
負債4343億7400万円(7位)
業績に関する各種項目

食料品の中で売上高は6位、総資産は7位。利益率は低めで、純利益率は1.3%の65位。食肉系に限っては圧倒的なトップ企業です。

事業規模は文句なし!

②財務状況

次は財務状況。評価基準は、①「流動資産が流動負債の2倍以上であること」。 また、②「固定負債が純流動資産を超えていないこと」

2023年3月期の決算短信によると、
流動資産:4280億1800万円
流動負債:2785億3600万円
固定負債:1558億3800万円 なので、

①は、流動資産 / 流動負債 = 1.54倍で基準未達
②も、固定負債1558億円 > 純流動資産1494億円 で基準未達となり、
流動資産に対して流動/固定いずれの負債の割合も高く、残念ながら基準未達です。

財務状況はNG!

③収益安定性

収益安定性の基準は、「最低でも10年間赤字がないこと」

日本ハムの業績を確認すると、やはり食品事業の大手、すごく安定しています。毎年きっちり利益を出されており赤字などなく、基準達成です。

年度純利益
2014年3月 245億2400万円
2015年3月310億4800万円
2016年3月217億7900万円
2017年3月350億400万円
2018年3月375億5200万円
2019年3月195億6100万円
2020年3月192億1400万円
2021年3月326億1600万円
2022年3月480億4900万円
2023年3月166億3700万円
直近10年間の純利益

収益安定性は問題なし!

④収益成長性

収益成長性の基準は、「過去10年間のうち、直近3年間の1株当たり純利益(EPS)が最初の3年間より最低33%以上伸びていること」

過去10年のIR情報を確認すると、(直近の3年平均 – 最初の3年平均 ) / 最初の3年平均 × 100 = 24.6%となり、惜しくも基準未達です。

年度EPS
2014年3月244.23円
2015年3月304.86円3年平均:254.3円
2016年3月213.83円
2017年3月343.47円
2018年3月352.26円
2019年3月183.21円
2020年3月186.7円
2021年3月317.97円
2022年3月469.91円3年平均:316.8円
2023年3月162.44円
直近10年間の1株当たり純利益(EPS)

収益成長性はNG!

⑤配当

配当の基準は、「 20年連続で配当を出していること 」

日本ハムのIR情報を確認すると、 毎年しっかり配当を出されており、基準達成です。

年度配当金配当利回り
2010年3月32円/株1.35%
2011年3月32円/株1.53%
2012年3月36円/株1.71%
2013年3月48円/株1.55%
2014年3月74円/株2.41%
2015年3月92円/株1.66%
2016年3月66円/株1.33%
2017年3月104円/株1.74%
2018年3月106円/株2.43%
2019年3月90円/株2.26%
2020年3月90円/株2.39%
2021年3月94円/株1.98%
2022年3月102円/株2.46%
2023年3月110円/株2.87%
直近10年間の配当金と配当利回り

なお、株主優待は3月末の権利確定で100株以上で3000円相当、500株以上なら5000円相当の優待品(グループ商品のカタログギフトもしくは寄附)がもらえます。さらに500株以上を3年以上保有するとは9月末の権利確定で7500円相当(3年以上)、10000円相当(5年以上)の優待品が追加でもらえます。

優待品イメージ

配当は問題なし!

⑥株価収益率

株価収益率の基準は、「PERが15倍以下であること」

Yahooファイナンスによると、現在のPERは18.29倍であり、基準未達です。

株価収益率はNG!

⑦株価純資産倍率

株価純資産倍率の基準は、「①PBRが1.5倍以下で、②PER×PBRが22.5未満であること」

Yahooファイナンスによると、現在のPBRは0.85倍であり、①のPBRは基準達成です。

②のPER × PBR は15.55 で基準達成です。

株価純資産倍率は文句なし!

まとめ

今回の結果をまとめると以下の通りとなります。

項目評価結果備考
①事業規模売上高1兆2597億円
②財務状況×流動&固定負債多い
③収益安定性赤字なし
④収益成長性+24.6%
⑤配当利回り2.87%+優待あり
⑥株価収益率18.29倍
⑦株価純資産倍率0.85倍
結果まとめ

財務状況と収益成長性、株価収益率の3項目で基準未達となり、

なみ

日本ハム(株)は割安株には該当しません!

という結果となりました。

さすが食品業ということで、赤字もなく、安定感はあるのですが、流動資産に対し負債が多く、成長性も物足りませんね。仕方ありません。

これからの日本ハム

これまでの提供価値である「安全・安心」「おいしさ」に加え、常識にとらわれない「自由」な発想で「たんぱく質」の可能性を広げることで、社会環境や人々のライフスタイルの変化に対応する多様な食シーンを創出し、毎日の幸せな食生活を支え続ける。

世界的な人口増や気候変動などに伴って、たんぱく質の供給難が予測される中、たんぱく質の安定調達と供給を目指し、品質に対する安全・安心への取組みに加え、多様なたんぱく質への取組みを推進されるとのこと。今後に期待ですね。

以上、皆さんの参考になれば幸いです。

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