中外製薬は割安株なのか?バフェット流「バリュー投資の7つの基準」で日経225銘柄を評価!

なみ

こんにちは、なみです。

今回の記事では、日経225構成銘柄の1つである中外製薬(株)【4519】について、ベンジャミン・グレアムが提唱した「バリュー投資」の7つの基準に沿って評価してみました。

この記事でわかること
・バリュー投資の7つの基準に沿った中外製薬(株)【4519】 の評価
 事業規模/財務状況/収益安定性/収益成長性/配当/株価収益率/株価純資産倍率
・中外製薬(株)【4519】 は割安株なのか

あくまでIR情報などから機械的に評価したものですから、個人的な思いや先入観などは入っておらず、特定の企業を持ち上げたり卑下する意図はありませんのでご了承ください。日経225企業の中で、あなたが投資すべき割安株は何か?を探し当てるためのご参考にしてください。

ちなみに、これまで評価した結果一覧は以下のページにまとめていますので、よろしければあわせてこちらもご覧ください。

目次

中外製薬(株)【4519】 の基本情報

・設立年月日 1943年3月8日
・上場年月日 1956年3月
・業種    医薬品
・特色    ロシュ傘下で成長続ける異色の医薬品大手。抗体・バイオで先行、抗がん剤、骨・関節領域に強い。
・資本金   732億円
・従業員数  (単独)2,589人 (連結)5,693人
・株価    3,749円(2022.7.22)
・単元    100株
・決算    12月末日

中外製薬は、2002年にスイスの大手医薬品メーカー、エフ・ホフマン・ラ・ロシュとの「戦略的アライアンス」に基づきロシュグループに傘下入りしています。

新薬売り上げ構成比の6割超は、国が革新的な新薬の創出を加速する目的で導入した制度の対象品目となっています。

「すべての革新は革新のために」という事業哲学のもと、革新的な医薬品とサービスの提供を通じて新しい価値を創造し、世界の医療と人々の健康に貢献することを目指されています。

また、2014年には、新たなスローガンとして「創造で、想像を超える。」を制定し、これまでの常識や枠組みにとらわれず、世の中の人々が待ち望むもの、そしてその期待を超えていくものを継続的に生み出すことにより、ヘルスケア産業のトップイノベーターを目指すという姿勢を示されています。

ではここからは、中外製薬(株)に対してバリュー株投資の7つの基準に沿って評価していきます。

①事業規模

事業規模の評価基準は、「小型株をできるだけ除外する」

日経225企業の一社ですので。事業規模は十分なのですが、一応業種の中での規模感を見ておきます。

医薬品71社の中での各項目のランキングは以下の通りです。

時価総額6兆911億円(3位)
売上高9997億5900万円(5位)
営業利益4218億9700万円(2位)
経常利益4193億8500万円(1位)
純利益3029億9500万円(1位)
営業利益率42.2%(3位)
純利益率30.3%(4位)
総資産1兆5849億円(5位)
負債3444億3700万円(7位)
業績に関する各種項目

医薬品の中で売上高は5位、総資産も5位。利益率は驚きの高さで、営業利益率は42.2%で業界3位、純利益率も30.3%と業界4位。医薬品メーカーの中でも最大手の一社であり、事業規模は文句なしです。

②財務状況

次は財務状況。評価基準は、①「年内に現金になる資産(流動資産)が、年内に支払うべき負債(流動負債)の2倍以上であること」。 また、②「来年以降に支払うべき負債(長期負債=固定負債)が、流動資産からすべての負債を差し引いた純流動資産を超えていないこと」

2022年12月期の決算短信では、流動資産は1,063,661百万円、流動負債は327,422百万円、固定負債は23,255百万円なので、

①は、流動資産 / 流動負債 = 3.25倍で基準達成

②は、固定負債23,255百万円 < 純流動資産736,239百万円 で基準達成となり、

よって、負債に対して流動資産の割合が十分な高く、財務状況はすごくきれいですね。基準達成です。

③収益安定性

収益安定性の基準は、「最低でも10年間赤字がないこと」

過去10年の業績を確認すると、毎年きっちり利益を上げられており、右肩上がりの傾向です。もちろん赤字はありません。というわけで基準達成です。

年度純利益
2012年12月460億5200万円
2013年12月 508億9500万円
2014年12月509億8000万円
2015年12月611億2500万円
2016年12月535億9200万円
2017年12月727億1300万円
2018年12月924億8800万円
2019年12月1575億6000万円
2020年12月2147億3300万円
2021年12月3029億9500万円
直近10年間の純利益

④収益成長性

収益成長性の基準は、「過去10年間のうち、直近3年間の1株当たり純利益(EPS)が最初の3年間より最低33%以上伸びていること」

IR情報を確認すると、 EPSの最初の3年平均が29.9円、直近の3年平均が137.0円なので、(直近の3年平均 – 最初の3年平均) / 最初の3年平均 × 100 = 357.7% となり、基準達成です。

年度EPS
2012年12月27.43円
2013年12月31.16円 3年平均:29.9円
2014年12月31.18円
2015年12月37.33円
2016年12月32.71円
2017年12月44.35円
2018年12月56.36円
2019年12月95.95円
2020年12月130.66円3年平均:137.0円
2021年12月184.29円
直近10年間の1株当たり純利益(EPS)

⑤配当

配当の基準は、「 20年連続で配当を出していること 」

入手できる範囲でIR情報を確認すると、きっちり配当が出てますね。しかも配当利回りは控え目ながらここ数年はほぼ連続増配であり、すばらしいです。基準達成です。

年度配当金配当利回り
2009年12月13.33円/株2.3%
2010年12月13.33円/株2.68%
2011年12月13.33円/株3.15%
2012年12月13.33円/株2.42%
2013年12月15円/株1.94%
2014年12月16円/株1.62%
2015年12月19.33円/株1.37%
2016年12月17.33円/株1.55%
2017年12月20.67円/株1.07%
2018年12月28.67円/株1.35%
2019年12月46.67円/株1.39%
2020年12月55円/株1.61%
2021年12月76円/株2.03%
直近20年間の配当金と配当利回り

なお、株主優待はありません。

⑥株価収益率

株価収益率の基準は、「PER(株価収益率)」が15倍以下であること。

Yahooファイナンスによると、現在のPERは20.35倍であり、基準未達です。

⑦株価純資産倍率

株価純資産倍率の基準は、「①PBR(株価純資産倍率)が1.5倍以下で、②PER×PBRが22.5未満であること」

Yahooファイナンスによると、現在のPBRは4.72倍であり、①のPBRは基準未達です。

②のPER × PBR は96.05で基準未達です。

これはちょっと株価が高すぎますね。

まとめ

今回の結果をまとめると以下の通りとなります。

項目評価結果備考
①事業規模 売上高9997億円
②財務状況問題なし
③収益安定性赤字なし
④収益成長性+357.7%
⑤配当利回り2.03%
⑥株価収益率×20.35倍
⑦株価純資産倍率×4.72倍
結果まとめ

株価収益率と株価純資産倍率の2項目で基準未達となり、「中外製薬(株)は割安株に該当しない」という結果となりました。財務状況は非常にきれいで利益も右肩上がりでしっかり、しかもほぼ連続増配と、非常に優秀なのですが、その分既に株価が上がりすぎてますね。仕方ないので、今後安くなるのを待ちましょう。

中外製薬としては、「患者中心の医療」の実現に向けた取り組みを進めており、「一人ひとりが最適な治療を選択できる医療」を目指していくとのこと。今後さらなる成長に期待ですね。

というわけで現時点では、

「バリュー投資」の7つの基準をすべてクリアしているのは、

 ・コムシスホールディングス【1721】

 積水ハウス【1928】

 ・宝ホールディングス【2531】

 ・SUMCO【3436】

 ・東ソー【4042】

の5社です。

これまで評価した結果を下の記事にまとめてますので、よろしければあわせてご覧ください。

以上、皆さんの参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人

某メーカー勤務のエンジニア。化学工学修士。FP3級×簿記2級。妻と子供2人。お酒が大好きな関西人。週末はヨガ、筋トレ、サウナに励み、最近は料理も趣味。現在FP2級を勉強中。

2019年9月から投資をスタート。米国株式ETF(S&P500、グロース、高配当)、J-REITが主な投資先。投資資産1500万円突破。いつか億り人&サイドFIREを夢見て試行錯誤の毎日です。

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