第一三共は割安株なのか?バフェット流「バリュー投資の7つの基準」で日経225銘柄を評価!

なみ

こんにちは、なみです。

今回の記事では、日経225構成銘柄の1つである第一三共(株)【4568】について、ベンジャミン・グレアムが提唱した「バリュー投資」の7つの基準に沿って評価してみました。

この記事でわかること
・バリュー投資の7つの基準に沿った第一三共(株)【4568】 の評価
 事業規模/財務状況/収益安定性/収益成長性/配当/株価収益率/株価純資産倍率
・第一三共(株)【4568】 は割安株なのか

あくまでIR情報などから機械的に評価したものですから、個人的な思いや先入観などは入っておらず、特定の企業を持ち上げたり卑下する意図はありませんのでご了承ください。日経225企業の中で、あなたが投資すべき割安株は何か?を探し当てるためのご参考にしてください。

ちなみに、これまで評価した結果一覧は以下のページにまとめていますので、よろしければあわせてこちらもご覧ください。

目次

第一三共(株)【4568】 の基本情報

・設立年月日 2005年9月28日
・上場年月日 2005年9月28日
・業種    医薬品
・特色    国内製薬大手。循環器と感染症薬強い。英アストラゼネカ社と提携し、がん領域の開拓中。
・資本金   500億円
・従業員数  (単独)-人 (連結)16,458人
・株価    3,525円(2022.7.25)
・単元    100株
・決算    3月末日

第一三共は、2005年に第一製薬と三共が合併して誕生した製薬企業です。売上高は国内4位。循環器領域に強く、ここ数年はがん領域に力を入れており、2030年ビジョンを掲げ目指すゴールは「サステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」です。

好調な業績を支えるのは抗凝固薬「エドキサバン」(日本製品名・リクシアナ)。ピーク時には2200億円以上の売り上げを期待しています。抗がん剤「エンハーツ」も売り上げを大きく伸ばしています。

企業理念は、「世界中の人々の健康で豊かな生活に貢献する」を存在意義とし、「イノベーションに情熱を、ひとに思いやりを。」をスローガンとして、ミッションである「革新的医薬品を継続的に創出し、多様な医療ニーズに応える医薬品を提供する」の実現を目指されています。

ではここからは、第一三共(株)に対してバリュー株投資の7つの基準に沿って評価していきます。

①事業規模

事業規模の評価基準は、「小型株をできるだけ除外する」

日経225企業の一社ですので。事業規模は十分なのですが、一応業種の中での規模感を見ておきます。

医薬品71社の中での各項目のランキングは以下の通りです。

時価総額6兆9272億円(1位)
売上高1兆448億円(4位)
営業利益730億2500万円(7位)
経常利益735億1600万円(8位)
純利益669億7200万円(7位)
営業利益率7.0%(36位)
純利益率6.4%(36位)
総資産2兆2214億円(4位)
負債8705億3000万円(3位)
業績に関する各種項目

医薬品の中で売上高、総資産とも4位。利益率は低めで、営業利益率は7.0%で業界36位、純利益率も6.4%と業界36位。医薬品メーカーの中で時価総額はトップであり、事業規模は文句なしです。

②財務状況

次は財務状況。評価基準は、①「年内に現金になる資産(流動資産)が、年内に支払うべき負債(流動負債)の2倍以上であること」。 また、②「来年以降に支払うべき負債(長期負債=固定負債)が、流動資産からすべての負債を差し引いた純流動資産を超えていないこと」

2022年3月期の決算短信では、流動資産は1,345,271百万円、流動負債は395,268百万円、固定負債は475,262百万円なので、

①は、流動資産 / 流動負債 = 3.40倍で基準達成

②は、固定負債475,262百万円 < 純流動資産950,003百万円 で基準達成となり、

よって、負債に対して流動資産の割合が基準以上であり、財務状況は非常にきれいで問題なしですね。基準達成です。

③収益安定性

収益安定性の基準は、「最低でも10年間赤字がないこと」

過去10年の業績を確認すると、毎年きっちり利益を上げられており、赤字はありません。というわけで基準達成です。

年度純利益
2013年3月640億2700万円
2014年3月 609億4300万円
2015年3月3221億1900万円
2016年3月822億8200万円
2017年3月534億6600万円
2018年3月602億8200万円
2019年3月934億900万円
2020年3月1290億7400万円
2021年3月759億5800万円
2022年3月669億7200万円
直近10年間の純利益

④収益成長性

収益成長性の基準は、「過去10年間のうち、直近3年間の1株当たり純利益(EPS)が最初の3年間より最低33%以上伸びていること」

IR情報を確認すると、EPSの最初の3年平均が70.5円、直近の3年平均が46.8円なので、(直近の3年平均 – 最初の3年平均) / 最初の3年平均 × 100 = -33.6% となり、残念ながら基準未達です。

年度EPS
2013年3月30.1円
2014年3月28.86円 3年平均:70.5円
2015年3月152.52円
2016年3月39.79円
2017年3月26.54円
2018年3月30.44円
2019年3月48.07円
2020年3月66.4円
2021年3月39.17円3年平均:46.8円
2022年3月34.94円
直近10年間の1株当たり純利益(EPS)

⑤配当

配当の基準は、「 20年連続で配当を出していること 」

入手できる範囲でIR情報を確認すると、きっちり配当が出てますね。基準達成です。

年度配当金配当利回り
2010年3月20円/株3.43%
2011年3月20円/株3.74%
2012年3月20円/株3.98%
2013年3月20円/株3.31%
2014年3月20円/株3.45%
2015年3月20円/株3.15%
2016年3月23.33円/株2.8%
2017年3月23.33円/株2.79%
2018年3月23.33円/株1.99%
2019年3月23.33円/株1.37%
2020年3月23.33円/株0.94%
2021年3月27円/株0.84%
2022年3月27円/株1.01%
直近20年間の配当金と配当利回り

なお、株主優待はありません。

⑥株価収益率

株価収益率の基準は、「PER(株価収益率)」が15倍以下であること。

Yahooファイナンスによると、現在のPERは81.41倍であり、基準未達です。

⑦株価純資産倍率

株価純資産倍率の基準は、「①PBR(株価純資産倍率)が1.5倍以下で、②PER×PBRが22.5未満であること」

Yahooファイナンスによると、現在のPBRは5.00倍であり、①のPBRは基準未達です。

②のPER × PBR は407.05で基準未達です。

これはかなり株価が高い、ということになりますね。

まとめ

今回の結果をまとめると以下の通りとなります。

項目評価結果備考
①事業規模 売上高1兆448億円
②財務状況問題なし
③収益安定性赤字なし
④収益成長性×-33.6%
⑤配当利回り1.01%
⑥株価収益率×81.41倍
⑦株価純資産倍率×5.00倍
結果まとめ

収益成長性と株価収益率と株価純資産倍率の3項目で基準未達となり、「第一三共(株)は割安株に該当しない」という結果となりました。財務状況は問題なく、利益や配当もしっかりなのですが、成長性が結果としてマイナスなのと、株価が高すぎる点がネックですね。

大型化を期待する抗HER2抗体薬物複合体(ADC)「エンハーツ」を日本と米国、欧州で発売した第一三共。抗凝固薬エドキサバンの成長で高血圧症治療薬オルメサルタンのパテントクリフを乗り越え、がん領域に強みを持つ企業として新たなフェーズに入ろうとしています。エンハーツを含む3つのADCで収益源を確保し、次の成長の柱を確立できるかに注目です。

というわけで現時点では、

「バリュー投資」の7つの基準をすべてクリアしているのは、

 ・コムシスホールディングス【1721】

 積水ハウス【1928】

 ・宝ホールディングス【2531】

 ・SUMCO【3436】

 ・東ソー【4042】

の5社です。

これまで評価した結果を下の記事にまとめてますので、よろしければあわせてご覧ください。

以上、皆さんの参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人

某メーカー勤務のエンジニア。化学工学修士。FP3級×簿記2級。妻と子供2人。お酒が大好きな関西人。週末はヨガ、筋トレ、サウナに励み、最近は料理も趣味。現在FP2級を勉強中。

2019年9月から投資をスタート。米国株式ETF(S&P500、グロース、高配当)、J-REITが主な投資先。投資資産1500万円突破。いつか億り人&サイドFIREを夢見て試行錯誤の毎日です。

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