ブリヂストンは割安株なのか?バフェット流「バリュー投資の7つの基準」で日経225銘柄を評価!

なみ

こんにちは、なみです。

今回の記事では、日経225構成銘柄の1つである(株)ブリヂストン【5108】について、ベンジャミン・グレアムが提唱した「バリュー投資」の7つの基準に沿って評価してみました。

この記事でわかること
・バリュー投資の7つの基準に沿った(株)ブリヂストン【5108】 の評価
 事業規模/財務状況/収益安定性/収益成長性/配当/株価収益率/株価純資産倍率
・(株)ブリヂストン【5108】 は割安株なのか

あくまでIR情報などから機械的に評価したものですから、個人的な思いや先入観などは入っておらず、特定の企業を持ち上げたり卑下する意図はありませんのでご了承ください。日経225企業の中で、あなたが投資すべき割安株は何か?を探し当てるためのご参考にしてください。

ちなみに、これまで評価した結果一覧は以下のページにまとめていますので、よろしければあわせてこちらもご覧ください。

目次

(株)ブリヂストン【5108】 の基本情報

・設立年月日 1931年3月1日
・上場年月日 1961年10月
・業種    ゴム製品
・特色    タイヤで世界首位。米ファイアストン買収など世界展開。タイヤ管理などサービス型事業を加速。
・資本金   1,263億円
・従業員数  (単独)14,745人 (連結)135,636人
・株価    5,380円(2022.8.8)
・単元    100株
・決算    12月末日

ブリヂストンは、大きく分けて「コア事業(タイヤ事業)」「成長事業(ソリューション事業)」「多角化事業」3つの事業を展開されています。

「コア事業(タイヤ事業)」は、乗用車用、トラック・バス用、鉱山・建設車両用、産業車両用、農業機械用、航空機用、二輪自動車用のタイヤ・チューブ、タイヤ関連用品、自動車整備・補修、タイヤ原材料ほか。もちろんここが本業ですね。

「成長事業(ソリューション事業)」は、 タイヤ/タイヤデータを活用し、高付加価値を提供する事業であるタイヤセントリックソリューションや、タイヤ/ タイヤデータ/ モビリティデータを活用し、新しい価値を提供する事業であるモビリティソリューションからなります。

「多角化事業」では、自動車関連部品、ウレタンフォーム及びその関連用品、電子精密部品、工業資材関連用品、建築資材関連用品などの化工品、Bridgestone Americas, Inc.が統括する多角化事業、ゴルフボール、ゴルフクラブなどのスポーツ関連用品、自転車及び関連用品、ファイナンスなど、非常に幅広いですね。

企業理念として、「最高の品質で社会に貢献」を使命とし、
「誠実協調」常に誠意をもって、仕事、人、社会と向き合うこと。
「進取独創」世の中で起こっていることを、常にお客様の目線で理解すること。
「現物現場」現場に足を運び、「真実」を自らの目で確かめること。
「熟慮断行」物事を遂行する際は、様々な場面やあらゆる可能性を想定し、深く考えること。
の4つを心構えとしています。すごく練り上げられた企業理念という印象です。

ではここからは、(株)ブリヂストンに対してバリュー株投資の7つの基準に沿って評価していきます。

①事業規模

事業規模の評価基準は、「小型株をできるだけ除外する」

日経225企業の一社ですので。事業規模は十分なのですが、一応業種の中での規模感を見ておきます。

ゴム製品19社の中での各項目のランキングは以下の通りです。

時価総額3兆7142億円(1位)
売上高3兆2460億円(1位)
営業利益3767億9900万円(1位)
経常利益3775億9400万円(1位)
純利益3940億3700万円(1位)
営業利益率11.6%(5位)
純利益率12.1%(3位)
総資産4兆6905億円(1位)
負債1兆9212億円(1位)
業績に関する各種項目

ゴム製品の中で売上高、総資産ともダントツの1位。世界首位のタイヤメーカーですからね。利益率も高く、純利益率は12.1%の3位。ゴム製品メーカーの中で抜けた最大手であり、事業規模は文句なしです。

②財務状況

次は財務状況。評価基準は、①「年内に現金になる資産(流動資産)が、年内に支払うべき負債(流動負債)の2倍以上であること」。 また、②「来年以降に支払うべき負債(長期負債=固定負債)が、流動資産からすべての負債を差し引いた純流動資産を超えていないこと」

2022年12月期の決算短信によると、
流動資産:2兆3469億5900万円
流動負債:1兆392億8000万円
固定負債:8820億1600万円 なので、

①は、流動資産 / 流動負債 = 2.26倍で基準達成

②も、固定負債8820億1600万円 < 純流動資産1兆3076億7900万円 で基準達成となり、

よって、流動資産に対して流動/固定負債いずれの割合も低く、財務面はかなりきれいで、基準達成です。

③収益安定性

収益安定性の基準は、「最低でも10年間赤字がないこと」

過去10年の業績を確認すると、うーん、2020年に赤字が出てますね。20年12月期から減損判定がシビアな国際会計基準へ移行したためで、「その他の費用」として中国でのトラック・バス向けやロシアでの乗用車向けタイヤなどによる減損損失や海外工場の閉鎖協議に関する引当金を計上したことが響いたそう。1951年以来69年ぶりの赤字なんだとか。それ以降は非常に安定しているのですが。残念ながら基準未達です。

年度純利益
2012年12月1716億500万円
2013年12月 2020億5300万円
2014年12月3005億8900万円
2015年12月2842億9400万円
2016年12月2655億5000万円
2017年12月2882億7500万円
2018年12月2916億4200万円
2019年12月2401億1100万円
2020年12月-233億100万円
2021年12月3940億3700万円
直近10年間の純利益

④収益成長性

収益成長性の基準は、「過去10年間のうち、直近3年間の1株当たり純利益(EPS)が最初の3年間より最低33%以上伸びていること」

IR情報を確認すると、EPSの最初の3年平均が284.3円、直近の3年平均が286.3円なので、(直近の3年平均 – 最初の3年平均) / 最初の3年平均 × 100 = 0.7%となり、基準未達です。2020年の赤字が痛いところですね。

年度EPS
2012年12月211.05円
2013年12月258.1円 3年平均:284.3円
2014年12月383.84円
2015年12月362.99円
2016年12月339.04円
2017年12月375.67円
2018年12月387.95円
2019年12月332.31円
2020年12月-33.09円3年平均:286.3円
2021年12月559.56円
直近10年間の1株当たり純利益(EPS)

⑤配当

配当の基準は、「 20年連続で配当を出していること 」

入手できる範囲でIR情報を確認すると、きっちり配当が出てますね。基準達成です。

年度配当金配当利回り
2009年12月16円/株0.98%
2010年12月20円/株1.27%
2011年12月22円/株1.26%
2012年12月32円/株1.44%
2013年12月57円/株1.43%
2014年12月100円/株2.38%
2015年12月130円/株3.11%
2016年12月140円/株3.32%
2017年12月150円/株2.86%
2018年12月160円/株3.78%
2019年12月160円/株3.93%
2020年12月110円/株3.25%
2021年12月170円/株3.44%
直近20年間の配当金と配当利回り

なお、株主優待はありません。

⑥株価収益率

株価収益率の基準は、「PER(株価収益率)」が15倍以下であること。

Yahooファイナンスによると、現在のPERは13.50倍であり、基準達成です。

⑦株価純資産倍率

株価純資産倍率の基準は、「①PBR(株価純資産倍率)が1.5倍以下で、②PER×PBRが22.5未満であること」

Yahooファイナンスによると、現在のPBRは1.38倍であり、①のPBRは基準達成です。

②のPER × PBR も18.63で基準達成です。

まとめ

今回の結果をまとめると以下の通りとなります。

項目評価結果備考
①事業規模売上高3兆2460億円
②財務状況問題なし
③収益安定性2020年赤字
④収益成長性+0.7%
⑤配当利回り3.44%
⑥株価収益率13.50倍
⑦株価純資産倍率1.38倍
結果まとめ

財務状況と収益成長性の2項目で基準未達となり、「(株)ブリヂストンは割安株に該当しない」という結果となりました。財務状況はきれいですし、利益率も良好なので2020年の赤字さえなければクリアだった可能性が高いのですが、惜しいところです。

ブリヂストンにとって、汎用品のタイヤは現地企業との価格競争が激しく利益が出なくなっており、稼ぐ力を取り戻すための事業や生産拠点の再編が大きな経営課題となっています。自動車部品や建材など非タイヤ事業の売上高を23年には6割減らし、非タイヤ事業は会社の売却や撤退などで連結対象から外すなどすることで、今後は本業のタイヤ、それも高級タイヤに集中する計画とのこと。今後の動きに注目です。

というわけで現時点では、

「バリュー投資」の7つの基準をすべてクリアしているのは、

 ・コムシスホールディングス【1721】

 積水ハウス【1928】

 ・宝ホールディングス【2531】

 ・SUMCO【3436】

 ・東ソー【4042】

の5社です。

これまで評価した結果を下の記事にまとめてますので、よろしければあわせてご覧ください。

以上、皆さんの参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人

某メーカー勤務のエンジニア。化学工学修士。FP3級×簿記2級。妻と子供2人。お酒が大好きな関西人。週末はヨガ、筋トレ、サウナに励み、最近は料理も趣味。現在FP2級を勉強中。

2019年9月から投資をスタート。米国株式ETF(S&P500、グロース、高配当)、J-REITが主な投資先。投資資産1500万円突破。いつか億り人&サイドFIREを夢見て試行錯誤の毎日です。

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