
こんにちは、なみです。
今回の記事では、日経225構成銘柄の1つである(株)りそなホールディングス【8308】について、ベンジャミン・グレアムが提唱した「バリュー投資」の7つの基準に沿って評価してみました。


・バリュー投資の7つの基準に沿ったりそなホールディングスの評価
事業規模は?
資産と負債のバランスは?
収益の安定性と成長性は?
配当はしっかり出てるのか?
株価収益率(PER)と株価純資産倍率(PBR)はどの程度か?
・りそなホールディングスは割安株なのか?



日経225企業の中で、あなたが投資すべき割安株はどれか?
を探し当てるためのご参考にしてください。


(株)りそなホールディングス【8308】 の基本情報
・設立年月日 2001年12月12日
・上場年月日 2001年12月11日
・業種 銀行業
・特色 旧大和・あさひ。傘下にりそな、埼玉りそな、関西みらい、みなとの4行。グループ連携を加速。
・資本金 505億円
・従業員数 (単独)8,423人 (連結)19,773人
・株価 745.6円(2023.1.27)
・単元 100株
・決算 3月末日


りそな銀行、埼玉りそな銀行等を傘下に置く金融持株会社で、2001年に株式会社大和銀行、株式会社近畿大阪銀行、株式会社奈良銀行の共同金融持株会社である株式会社大和銀ホールディングスとして設立されました。
2002年3月には株式会社あさひ銀行も経営統合、4月からはグループ名をりそなグループとし、同年10月には商号を株式会社大和銀ホールディングスから現在の株式会社りそなホールディングスへと変更しています。
りそなグループは、創造性に富んだ金融サービス企業を目指し、
お客さまの信頼に応えます。
変革に挑戦します。
透明な経営に努めます。
地域社会とともに発展します。
「銀行」というカテゴリーを超えた「金融サービス業」への転換を目指し、りそなグループの「変革のDNA」を次世代に伝承しながら、既存ビジネスの「深掘」と、金融デジタルプラットフォームや戦略子会社の活用などを通じた新たなビジネス領域への「挑戦」に取り組まれています。
ではここからは、(株)りそなホールディングスに対してバリュー株投資の7つの基準に沿って評価していきます。
①事業規模
事業規模の評価基準は、「小型株をできるだけ除外する」。
日経225企業の一社ですので。事業規模は十分なのですが、一応業種の中での規模感を見ておきます。
銀行業74社の中での各項目のランキングは以下の通りです。
時価総額 | 1兆7943億円(6位) |
売上高 | 8447億円(6位) |
営業利益 | -円(-位) |
経常利益 | 1587億7500万円(6位) |
純利益 | 1099億7400万円(6位) |
営業利益率 | -%(-位) |
純利益率 | 13.0%(32位) |
総資産 | 72兆1823億円(5位) |
負債 | 69兆7381億円(5位) |
銀行業の中で売上高は6位、総資産は5位。利益率もまずまず高く、純利益率は13.0%の32位、国内の主要な金融グループの一社です。
②財務状況
次は財務状況。評価基準は、①「流動資産が流動負債の2倍以上であること」。 また、②「固定負債が純流動資産を超えていないこと」。
2022年3月期の決算短信によると、
流動資産:35兆6520億円
流動負債:66兆3768億円
固定負債:9兆3357億円 なので、
①は、流動資産 / 流動負債 = 0.54倍で基準未達、
②は、固定負債9.3兆円 > 純流動資産-30兆円 で基準未達となり、
よって、流動資産に対して流動/固定負債いずれの割合もかなり高いです。
③収益安定性
収益安定性の基準は、「最低でも10年間赤字がないこと」 。
過去10年の業績を確認すると、毎年しっかり利益を上げられており問題ありません。基準達成です。
年度 | 純利益 |
2013年3月 | 2751億4100万円 |
2014年3月 | 2206億4200万円 |
2015年3月 | 2114億7700万円 |
2016年3月 | 1838億4000万円 |
2017年3月 | 1614億8500万円 |
2018年3月 | 2362億5100万円 |
2019年3月 | 1751億6200万円 |
2020年3月 | 1524億2600万円 |
2021年3月 | 1244億8100万円 |
2022年3月 | 1099億7400万円 |
④収益成長性
収益成長性の基準は、「過去10年間のうち、直近3年間のEPSが最初の3年間より最低33%以上伸びていること」。
IR情報を確認すると、(直近の3年平均 – 最初の3年平均) / 最初の3年平均 × 100 = -45.0%となり、基準未達です。
年度 | EPS | |
2013年3月 | 109.4円 | |
2014年3月 | 95.82円 | 3年平均:100.6円 |
2015年3月 | 96.42円 | |
2016年3月 | 79.28円 | |
2017年3月 | 69.58円 | |
2018年3月 | 102.03円 | |
2019年3月 | 75.64円 | |
2020年3月 | 66.28円 | |
2021年3月 | 54.2円 | 3年平均:55.3円 |
2022年3月 | 45.42円 |
⑤配当
配当の基準は、「 20年連続で配当を出していること 」。
入手できる範囲でIR情報を確認すると、毎年しっかり出てますね。基準達成です。
年度 | 配当金 | 配当利回り |
2010年3月 | 10円/株 | 0.85% |
2011年3月 | 12円/株 | 3.03% |
2012年3月 | 12円/株 | 3.15% |
2013年3月 | 12円/株 | 2.46% |
2014年3月 | 15円/株 | 3.01% |
2015年3月 | 17円/株 | 2.85% |
2016年3月 | 17円/株 | 4.23% |
2017年3月 | 19円/株 | 3.18% |
2018年3月 | 20円/株 | 3.56% |
2019年3月 | 21円/株 | 4.38% |
2020年3月 | 21円/株 | 6.46% |
2021年3月 | 21円/株 | 4.52% |
2022年3月 | 21円/株 | 4.01% |
なお、株主優待は3月末の権利確定で100株以上保有で、保有株式数に応じて毎月20~200ポイントの「クラブポイント」がもらえ、WAONやnanacoなどの企業ポイントやマイルに交換することが可能で、取引口座にポイントをキャッシュバック(現金還元)することもできます。
100株保有なら年間240ポイントなので、WAONに交換すれば240ポイントとなり、優待利回りが0.3%程度あることになりますね。
⑥株価収益率
株価収益率の基準は、「PERが15倍以下であること」。
Yahooファイナンスによると、現在のPERは11.85倍であり、基準達成です。
⑦株価純資産倍率
株価純資産倍率の基準は、「①PBRが1.5倍以下で、②PER×PBRが22.5未満であること」。
Yahooファイナンスによると、現在のPBRは0.73倍であり、①のPBRは基準達成です。
②のPER × PBRも8.65で基準達成です。
まとめ
今回の結果をまとめると以下の通りとなります。
項目 | 評価結果 | 備考 |
①事業規模 | 〇 | 売上高8447億円 |
②財務状況 | × | 流動&固定負債多い |
③収益安定性 | 〇 | 赤字なし |
④収益成長性 | × | -45.0% |
⑤配当 | ◎ | 利回り4.01%+優待あり |
⑥株価収益率 | 〇 | 11.85倍 |
⑦株価純資産倍率 | ◎ | 0.73倍 |
財務状況と収益成長性の2項目で基準未達となり、



(株)りそなホールディングスは割安株に該当しません!
という結果となりました。
ここ10年赤字もなく、配当も高く非常に魅力的なのですが、あおぞら銀行や三菱UFJフィナンシャル・グループと同様、負債がかなりの多さで、収益成長性が物足りないですね。仕方ありません。
「お客さまの喜びがりそなの喜び」という基本姿勢を貫き、「リテールNo.1」のサービスグループを目指して、企業価値の最大化に努める
株主還元についても、安定配当を継続するとともに 、健全性・収益性とのバランスや成長投資の機会を考慮しつつ、株主還元の拡充に取り組み、総還元性向の水準として、中期的に40%台半ばを目指すそう。配当は引き続きしっかり出そうですし、今後の成長に期待しましょう。
というわけで現時点では、割安株に該当したのは以下の12社となります。
1. コムシスホールディングス【1721】
2. 積水ハウス【1928】
3. 宝ホールディングス【2531】
4. SUMCO【3436】
5. 東ソー【4042】
6. 日本ガイシ【5333
7. アマダ【6113】
8. 太陽誘電【6976】
9. 日東電工【6988】
10. ヤマハ発動機【7272】
11. 凸版印刷【7911】
12. クレディセゾン【8253】
これまで評価した結果を下の記事にまとめてますので、よろしければあわせてご覧ください。


以上、皆さんの参考になれば幸いです。




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