大阪ガスは割安株なのか?バフェット流「バリュー投資の7つの基準」で日経225銘柄を評価!

なみ

こんにちは、なみです。

今回の記事では、日経225構成銘柄の1つである大阪ガス(株)【9532】について、ベンジャミン・グレアムが提唱した「バリュー投資」の7つの基準に沿って評価してみました。

この記事でわかること

・バリュー投資の7つの基準に沿った大阪ガスの評価
 事業規模は?
 資産と負債のバランスは?
 収益の安定性と成長性は?
 配当はしっかり出てるのか?
 株価収益率(PER)と株価純資産倍率(PBR)はどの程度か?
・大阪ガスは割安株なのか?

あくまでIR情報などから機械的に評価したものですから、個人的な思いや先入観などは入っておらず、特定の企業を持ち上げたり卑下する意図はありませんのでご了承ください。

なみ

日経225企業の中で、あなたが投資すべき割安株はどれか?

を探し当てるためのご参考にしてください。

ちなみに、これまで評価した結果一覧は以下のページにまとめていますので、よろしければあわせてこちらもご覧ください。

目次

大阪ガス(株)【9532】 の基本情報

・設立年月日 1897年4月15日
・上場年月日 1949年5月
・業種    電気・ガス業
・特色    京阪神地盤。都市ガス2位。電力含め総合エネルギー会社化。燃料電池用触媒など技術力に定評。
・資本金   1,321億円
・従業員数  (単独)1,181人 (連結)20,939人
・株価    2,225円(2023.6.4)
・単元    100株
・決算    3月末日

こんな会社

近畿地方に本店を置くガス会社。都市ガスの販売量では全国2位、シェア約20%、日本最大手で、東京ガス、東邦ガス、西部ガスと並ぶ大手4大都市ガス事業者の一角。

企業競争力のベースを技術に求めており、研究開発は最も重要な企業差別化戦略の一つと考え、様々な新技術の研究開発、実用化に積極的に取り組んでいます。

ガス製造所は泉北製造所第1工場・第2工場(LNGタンク22基)、姫路製造所(LNGタンク8基)を有し、ガス供給のほか、電力の卸・小売事業も行っています。

グループ企業理念

暮らしとビジネスの”さらなる進化”のお役に立つ企業グループ

「サービス第一」を社是とし、「お客様価値」の創造を第一に、これを「社会価値」「株主さま価値」「従業員価値」の創造につなげ、”さらなる進化”のお役に立つ企業グループとなることを目指されています。

ではここからは、大阪ガスに対してバリュー株投資の7つの基準に沿って評価していきます。

①事業規模

事業規模の評価基準は、「小型株をできるだけ除外する」

日経225企業の一社ですので。事業規模は十分なのですが、一応業種の中での規模感を見ておきます。

電気・ガス業25社の中での各項目のランキングは以下の通りです。

時価総額9294億6600万円(4位)
売上高1兆5868億円(8位)
営業利益949億500万円(3位)
経常利益1104億6400万円(2位)
純利益1282億5600万円(2位)
営業利益率6.0%(7位)
純利益率8.1%(2位)
総資産3兆1063億円(9位)
負債1兆7193億円(10位)
業績に関する各種項目

電気・ガス業の中で売上高は8位、総資産は9位。利益率は非常に高く、純利益率は8.1%の2位、都市ガスの国内2位です。

事業規模は文句なし!

②財務状況

次は財務状況。評価基準は、①「流動資産が流動負債の2倍以上であること」。 また、②「固定負債が純流動資産を超えていないこと」

2023年3月期の決算短信によると、
流動資産:7076億5100円
流動負債:4001億9000万円
固定負債:8918億600万円 なので、

①は、流動資産 / 流動負債 = 1.77倍で基準未達
②も、固定負債8918億円 > 純流動資産-5843億円 で基準未達となり、
流動資産に対して流動/固定負債いずれの割合も高いですね。

財務状況はNG!

③収益安定性

収益安定性の基準は、「最低でも10年間赤字がないこと」

過去10年の業績を確認すると、毎年しっかり利益を上げられており問題ありません。基準達成です。

年度純利益
2014年3月417億2500万円
2015年3月767億900万円
2016年3月843億2400万円
2017年3月612億7100万円
2018年3月377億2400万円
2019年3月336億100万円
2020年3月417億8800万円
2021年3月808億5700万円
2022年3月1304億2100万円
2023年3月570億1000万円
直近10年間の純利益

収益安定性は問題なし!

④収益成長性

収益成長性の基準は、「過去10年間のうち、直近3年間のEPSが最初の3年間より最低33%以上伸びていること」

過去10年のIR情報を確認すると、(直近の3年平均 – 最初の3年平均) / 最初の3年平均 × 100 = 32.5%となり、四捨五入して基準達成です。

年度EPS
2014年3月100.21円
2015年3月184.31円 3年平均:162.4円
2016年3月202.64円
2017年3月147.29円
2018年3月90.71円
2019年3月80.8円
2020年3月100.5円
2021年3月194.47円
2022年3月313.69円3年平均:215.1円
2023年3月137.12円
直近10年間の1株当たり純利益(EPS)

収益成長性は問題なし!

⑤配当

配当の基準は、「 20年連続で配当を出していること 」

入手できる範囲でIR情報を確認すると、毎年しっかり配当が出ており、問題ありません。基準達成です。

年度配当金配当利回り
2010年3月35円/株2.09%
2011年3月40円/株2.41%
2012年3月40円/株2.41%
2013年3月42.5円/株2.05%
2014年3月45円/株2.3%
2015年3月47.5円/株1.89%
2016年3月50円/株2.31%
2017年3月50円/株2.36%
2018年3月50円/株2.38%
2019年3月50円/株2.29%
2020年3月50円/株2.46%
2021年3月52.5円/株2.43%
2022年3月57.5円/株2.75%
2023年3月60円/株2.75%
直近20年間の配当金と配当利回り

なお、株主優待はありません。

配当は問題なし!

⑥株価収益率

株価収益率の基準は、「PERが15倍以下であること」

Yahooファイナンスによると、現在のPERは7.97倍であり、基準未達です。

株価収益率は問題なし!

⑦株価純資産倍率

株価純資産倍率の基準は、「①PBRが1.5倍以下で、②PER×PBRが22.5未満であること」

Yahooファイナンスによると、現在のPBRは0.66倍であり、①のPBRは基準達成です。

②のPER × PBRも5.26で基準達成です。

株価純資産倍率は問題なし!

まとめ

今回の結果をまとめると以下の通りとなります。

項目結果備考
①事業規模売上高1兆5868億円
②財務状況×流動&固定負債多い
③収益安定性赤字なし
④収益成長性+32.5%
⑤配当利回り2.75%
⑥株価収益率7.97倍
⑦株価純資産倍率0.66倍
結果まとめ

財務状況のみが基準未達となり、

なみ

大阪ガス(株)は割安株に該当しません!

という結果となりました。

流動資産に対して流動/固定負債いずれの割合も高いですね。東京ガスと同様、電気・ガス業というインフラを担う事業柄、どうしても固定負債は多くなってしまうのかもしれません。

これからの大阪ガス

「国内エネルギー事業」「海外エネルギー事業」「ライフ&ビジネス ソリューション事業」を3つの柱とした、将来の経営環境の変化に対応するポートフォリオ経営の実践を目指す。

特に国内エネルギー事業については、多数の生産者から分散して調達することにより、天然ガス等の原燃料の安定確保に努めるとともに、契約価格指標の多様化等により、市場競争力を高める原燃料調達を目指すとのこと。ガス代高騰が続く昨今ですからね、今後に期待しましょう。

というわけで現時点では、割安株に該当したのは以下の12社となります。

「バリュー投資」の7つの基準をすべてクリアした企業リスト

1. コムシスホールディングス【1721】
2. 積水ハウス【1928】
3. 宝ホールディングス【2531】
4. SUMCO【3436】
5. 東ソー【4042】
6. 日本ガイシ【5333
7. アマダ【6113】
8. 太陽誘電【6976】
9. 日東電工【6988】
10. ヤマハ発動機【7272】
11. 凸版印刷【7911】
12. クレディセゾン【8253】

これまで評価した結果を下の記事にまとめてますので、よろしければあわせてご覧ください。

以上、皆さんの参考になれば幸いです。

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